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幾度も谷を乗り越え、真の独り立ちへ

ごく普通にサラリーマン生活を全うするつもりだった山中氏。人生を変えるきっかけとなったのは、勤務していたカタログ通販会社が導入した社内ベンチャー制度だ。前職で海外赴任した際、身の回り品を通販カタログで選び日本に住む両親に頼んで国際郵便で送ってもらったところ、届くまでに数カ月を要した。「通販カタログの商品を現地からネットで直接購入できたらどんなに楽だろうと思い、海外向けEC(電子商取引)サイトを事業案にまとめ応募しました」。

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アイデアが会社に認められ、プロジェクトリーダーを任された。だが、3年で単年度黒字達成なら事業化するという条件を達成できず、撤退を強いられる。売上げは伸びていたが、会社方針で大企業に発注せざるを得なかったシステム構築・維持費が足かせになっていた。「もっと経費を抑えれば軌道に乗せられる」。悔しさの一方で勝算ありと見た山中氏は、会社に事業の譲受を願い出て、独立に踏み切る。

創業後、海外拡販を考える複数の通販カタログ会社を束ね、各社の商品をワンストップで購入できる海外向けECポータルサイト「JSHOPPERS.com」を立ち上げた。販促のため海外の雑誌などに投じた宣伝費用がかさみ、気がつけば貯金通帳の残高は数百円になっていた。万事休すと思われたころ、手を差し伸べてくれたのが前職とは別の通販会社。グループ傘下に入り、売上げは10億円にまで伸びた。だが、親会社の経営陣が変わり、「うちの商品だけを売れ」と強要、「できないなら社長を解任する」と脅してきた。交渉の結果、親会社の売上分を譲渡することで決着をつけた。

売上げが3億円にまで激減し、債務超過に転じた。「支えになったのは逆境をばねにした社員の団結力」と山中氏。安価な家賃のビルに事務所を移し、システム保守や商品保管を内製化し、経費をぎりぎりまで落とした。一方で、日本の伝統工芸品を海外に販売するECサイトの構築を請け負うなど、受託ビジネスを増やしていった。円安が追い風となり、海外在住者にとって商品が割安に買えるようになると売上げが増え、昨年ようやく黒字化を果たす。複数者への発注商品をまとめて届けることで送料を抑えるサービスなどユーザー目線に立ったサービスを強化中だ。「創業から10年で、ようやくスタートに立った気分」。真の独り立ちはまさにこれからだ。

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 「幾多の苦難乗り越え切り拓く起業家の道」
ロングインタビュー公開中⇒http://bplatz.sansokan.jp/archives/2775

 

2014年07月09日
株式会社ナビバード 代表取締役社長
山中 和也氏
2004年創業。「インターネットを通じて、日本の物品を世界に広めること」を経営理念に、海外向け専門のネット通販事業を展開している。
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