起業・ベンチャー

教員の働き方改革!LearnMoreが手掛ける「学校の健康診断」がもたらす革新とは

2024.05.02

一週間の仕事時間は50時間超と最も長く、そのうち授業に充てられる時間は約50%で最も割合が低い―。2018年、48カ国・地域を対象に行われた「OECD国際教員指導環境調査」の結果は、日本の小・中学校における教育現場の深刻な状況を改めて浮き彫りにした。だが、教員の働き方改革が声高に叫ばれながら、業務の定量化と対策については放置されたまま。そこで坂口氏は、先生の業務の内訳を分析し、どのように改善すれば、本来時間を費やすべき授業に充てられるのかを「学校の健康診断」として提案する事業を立ち上げた。

具体的には、日々の業務を「授業・授業準備」「部活動・生徒会・学校行事」「会議・研修・打ち合わせ」「保護者・地域対応」など9つに分類し、それぞれにどれだけの時間を使っているかをその業務について感じている重要度・負担度とともに可視化。そのうえで、負担度が高く重要度が低い業務の改善提案を行う。「例えばそれが会議だとすれば、会議時間を減らす、会議の重要度を上げる、会議に参加しやすくする、といった手法から選んでもらい、会議を減らしたいのであれば、教員の中でファシリテーターを養成し、短い時間で実のある会議に変える提案を行っています」。

両親、きょうだいも教員という環境で育ち、自身も教員をめざして教育大学に進んだが、まずは社会を知ってからと一般企業に就職。「友人も含め教員ばかりの周囲から現場の課題を聞くにつれ、このままでは教員の成り手がさらに減り、いよいよ教育現場が崩壊する」との危機感が起業を後押しした。前職で経営企画部門に属し、DXによる業務改革支援に携わったことが役立った。

全国1,600人の教員が参加するネットワークを活かし、これまでに行った「健康診断」の件数は教員数にして6,000に上る。また、そのネットワークから現場の教員が感じる生の声をもとにした教材も開発。現在は業務の可視化(見方)、教材による実務支援(味方)、教員の視野を広げる職業体験(視方)の「3つのミカタ」でサービスを展開している。「学校の健康診断」についてはデータが集まれば集まるほど、データの信ぴょう性、客観性が高まり、提案の幅が広がることから、今後はさらに注力していきたいと考え、AIの活用も進めている。「先生が真に必要なことに集中でき、その教育を受けた子どもたちが社会で活躍できる人に育ち、その一部がまた先生となって学校に戻ってくる好循環が生まれる社会」。坂口氏が考えるあるべき姿の実現には知名度と資金力が必要と考え、2028年の株式上場を目標に掲げている。

代表取締役社長 坂口 雄哉氏

(取材・文/山口裕史)

 

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株式会社LearnMore

代表取締役社長

坂口 雄哉氏

https://www.learn-more.co.jp

事業内容/教育現場の業務改善に向けた支援