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モチベーションが向上し、若手の見本に

2023.10.06

小さい頃から手先が器用だったことから、「ものづくりの世界で自分の腕を試してみたい」とハローワークで紹介された三元ラセン管工業に入社。ゲンバ男子に取り上げられたときは設計部門で働いていたが、その後自ら志願して製造現場に移り、どん欲に技能を習得。腕を見込まれ、3年前からは最も高い技能が求められるベローズ加工を担当し、今ではリーダーを務めるまでに成長した。

「ゲンバ男子に出たことで、テレビにも出演し、商品開発に携わる機会も得た。これからものづくりの世界に入ってくる若い人たちの見本にならなければという気持ちが強くなり、公私両面で自分を高めていこうと何事にも挑戦していく気持ちが芽生えた」という山田氏。溶接技能者や非破壊検査技術者の資格を取る一方で、スキューバダイビングの資格も取得した。

ベローズ加工では抜きんでた技術を持つチームのリーダーとして、これまで手がけたことのない材質の仕事が入ると「自分にしかできないことができている」と腕が鳴る。デザインや動画制作の技術も学び会社の情報発信にも貢献している山田氏。昨年には溶接の仕事をしたいと女性社員も入社し後輩ができた。「ものづくりを担う若手を大切に育てていきたい」という思いはますます高まっている。

三元ラセン管工業株式会社 山田 心氏

(取材・文/山口裕史 写真/福永浩二)

会長のコメント

ベローズは円柱状の薄板の表面にへら絞り加工を施すことで収縮性を持たせた管に仕上げる加工です。直販に活路を求め、耐熱性、耐食性など求められるニーズに挑み続け、他社ができないオンリーワン技術になりました。相見積もりをとられることもなく、納期をこちらが決められるので高い利益率と残業ゼロを実現しています。ゲンバ男子に取り上げてもらったことで職人の士気が上がり、技術を磨き上げてくれているおかげで新たな受注につながっています。

三元ラセン管工業株式会社 高嶋 博氏

ゲンバ男子取材当時の記事(2015年8月)
https://genbadanshi.jp/archives/5692

三元ラセン管工業株式会社

山田 心氏

http://www.mitsumoto-bellows.co.jp

事業内容/ベローズ、フレキシブルチューブの製造