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ゲンバの魅力高める努力続け、10年間離職者ゼロ

2023.10.02

前職はアパレルのバイヤーをしていたという異色の経歴を持つ大石氏。工業高校で学んでいたこともあり、もともと興味のあったものづくりの世界に飛び込んだ。今では鋼板を溶断する加工法としてガスだけでなく、レーザー、プラズマの機械も使いこなし、工場長を支えるサブリーダーとして後輩の育成にも当たる。

3年前、「自分が溶断したものが得意先でどのように使われ、どう感じているのか生の声を聞きたい」と、志願して営業の仕事も兼ねるようになった。既存の得意先を回るだけでなく飛び込み営業もいとわない。そこで得たニーズをもとに改良を加えるなどして取引先との信頼関係をさらに強固なものにしている。

10年前にゲンバ男子として取り上げられた頃に生まれた長男を筆頭に、現在は1男2女のパパでもある。「子供たちにいつか『どんな仕事をしているの』と尋ねられた時に、恥じない仕事をしていたい」と大石氏。「お客さんに貢献して感謝してもらえる仕事をしているんだ、と堂々と答えられるようになるには、営業も製造も突き詰めるところはたくさんあり、終わりはない」。そう笑顔で語る表情からは、ものづくりの果てない道を楽しんでいる様子が伝わってきた。

営業部・製造部 大石 良太氏

(取材・文/山口裕史 写真/福永浩二)

社長のコメント

ゲンバ男子には、ともすれば地味だったものづくりの現場に光を当ててもらい、現場で働く人に誇りが芽生えたと思います。採用面接には大石君をはじめ現場の人間にも入ってもらうことでミスマッチが減りました。さらに入社後はガス、プラズマ、レーザーでの加工を持ち回りで担当してもらうジョブローテーションを導入したことにより、お互いが教え合い学び合う文化が根付きました。この10年連続で離職者はゼロ。働き続けたいと思える現場に向け、さらに磨きをかけていきたいですね。

坂元鋼材株式会社 代表取締役社長 坂元 正三氏

ゲンバ男子取材当時の記事(2013年10月)

大石 良太さん 28歳

坂元鋼材株式会社

営業部・製造部

大石 良太氏

https://sakamoto-kouzai.co.jp

事業内容/レーザー、プラズマ、ガスを用いた鋼板の溶断