《講演録》次の100年を考える「YANMAR」から学ぶ新たなエネルギー活用
《講演録》2018年3月5日(月)開催
【セミナー】次の100年を考える「YANMAR」から学ぶ新たなエネルギー活用
ヤンマーエネルギーシステム株式会社
営業統括部 空調システム営業部
足岡 猛氏
親しみやすいキャラクターのイメージが長く浸透してきたヤンマー。創業100周年を機にテクノロジーカンパニーへとブランドイメージを一新した。自社のコア技術を応用・開発した商品、次世代を担う技術と設備をふんだんに取り入れた本社ビル(大阪市北区茶屋町)を、ヤンマーエネルギーシステム株式会社の足岡猛氏が紹介した。
新しいブランドイメージを打ち出す
ヤンマーは1912年に山岡発動機工作所として創業し、2012年に100周年を迎えました。ヤンマーと言えば一昔前は「赤いトラクター」や「ヤン坊マー坊天気予報」のイメージがあったと思いますが、今はヤン坊マー坊の露出を減らし、「テクノロジーカンパニー」であることを前面に出す取り組みを始めています。
たとえばクリエィティブデザイナーの佐藤可士和氏をアドバイザーに、工業デザイナーの奥山清行氏を社外取締役に迎え、広報戦略や新製品のデザイン面でブランド価値の向上に取り組んでいます。これまでは主に一次産業向けの製品を国内で展開してきましたが、これからはもっと世界に出て行こうと新しいブランドイメージを打ち出したのです。
グループ全体のミッションは「わたしたちは自然と共生し、生命の根幹を担う食料生産とエネルギー変換の分野でお客様の課題を解決し、未来につながる社会とより豊かな暮らしを実現します」、ブランドステートメントは「A SUSTAINABLE FUTURE」(持続可能な未来)を掲げています。
事業のフィールドは「大地」、「海」、「都市」。ヤンマーエネルギーシステム株式会社はその中のエネルギー事業を領域としています。一時停滞しかけていましたが、2011年の東日本大震災をきっかけに再び脚光をあびることになりました。また、2016年の電力小売りの全面自由化、2017年のガス小売りの全面自由化という変化の中で、われわれの事業部の取り組みはさらに注目されるようになっています。
めざすのは「省エネルギーな暮らしを実現する社会」と「安心して仕事・生活ができる社会」。商品にはコージェネレーションシステム、非常用発電機、ガスヒートポンプエアコンという3つの柱があり、開発、製造、販売、施工、メンテナンスまでの一気通貫体制をとっています。
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