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【飲食店開業への道】“幻想的な雰囲気”が人を惹きつけ人気店に

大阪中崎町の「天五中崎通商店街」で、通りを行く人の視線を奪う店がある。オーナーの近藤充氏が脱サラして2011年12月にオープンした“熱帯魚バー”だ。

海苔の問屋で営業をしていた同氏。販売の参考になればと飲食店開業講座に通ったところ、仲間に刺激を受けて「こんな生き方もある」と独立開業を意識するように。

講座を卒業して1年、「よしやるぞ」と一念発起し、大学時代から好きだった熱帯魚を観賞できるバーの出店を決意した。

扉の古風な隷書体は店舗デザイナーの考案

開業準備期間は1年弱。大阪市内の商店街を歩き回った結果、「馴染みのある場所で店を開こう」との結論に至り、当時住んでいた南森町近くの中崎町界隈に出店エリアを決めた。すると講座で知り合った仲間の紹介で新築スケルトン物件に巡り合った。

「外から見て水槽が光っているような幻想的な雰囲気を出したい」。内装会社にそう説明し、狙い通りに仕上がった。

開業後が大変だった。「バーと熱帯魚店という2つをセットにした店なので、業務も2倍でパンクしそうでした」と振り返る。さらに資金繰りにも困窮し、開業2ヶ月で財布の中身が全財産というピンチに陥った。

『ファインディング・ニモ』のモデルになったカクレクマノミなど人気の熱帯魚が気持ちよさそうに泳ぐ店内

それでも口コミで客足が増え、熱帯魚に興味を持った人に魚と機材一式を販売するサービスを開始。さらに病院や飲食店から熱帯魚の水槽の出張メンテナンスも受注するようになり、売上の3本柱ができ上がった。

オープンして5年経つが、「店を続けてこられたのは運もある」と同氏。「だからこそこれだけは言いたい」と強調するのは、「仮に失敗しても再チャレンジできる余力を残して飲食店の開業をめざしてほしい」。厳しい言葉に実感がこもる。

「今後は出張メンテ事業を拡大していきたい」と先を見据える近藤氏

【開業資金700万円】
自己資金500万円での開業をめざしたが、追加資金が必要となり、日本政策金融公庫で200万円を借入。自己資金を用意し、店舗コンセプトも明確だったことなど、独立開業に必要なポイントを押さえていたことから問題なく融資を受けられた。

【立地選定】
計画当時の商店街は薄暗い通りで心配だったが、人通りが絶えず、老若男女偏りなく歩いていることがわかり出店を決意。幸運にも、出店と同時期に若者対象のお店が次々オープン、近藤熱帯魚店も話題の店舗に。

【店舗デザイン】
店舗デザインのコンセプトを業者に伝え、ブラックを基調とした店内に水槽が煌めく不思議な雰囲気に。「前から気になっていたんです」。オープンして5年経った現在もそう言って来店する客が絶えない。

(取材・文/高橋武男)

2017年07月24日
近藤熱帯魚店
近藤 充氏
事業内容/バー経営&熱帯魚販売・メンテナンス ●座席数:カウンター9席 ●OPEN:2011年12月
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