《講演録》心づくしの採用が起こした奇跡〜ほぼ素人・味方なしから始まった人事・採用改革記【後編】


《講演録》2019年10月9日(水)開催
【トークライブ!】心づくしの採用が起こした奇跡
〜ほぼ素人・味方なしから始まった人事・採用改革記

原田 英美子氏(小川珈琲株式会社 社長室室長)

既婚で子どもがいる女性として初めての中途入社。初の人事・採用担当を経て、女性初の管理職を経験。逆風に負けず、社員や学生一人ひとりと直接向き合うことで、新入社員を育てて会社の風土まで変えてきた。20年以上、内定辞退ゼロを実現してきた原田英美子氏が、人を大切にする採用活動について語る。

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《講演録》心づくしの採用が起こした奇跡〜ほぼ素人・味方なしから始まった人事・採用改革記【前編】

 
▶直接学生に会いに行き、認知度アップ。選ばれる会社になるために、学生目線の説明会を開催

風土改革と並行して、本来のミッションである新卒の採用活動を始めました。当時、喫茶店は学生が来るようなところではなく、当然ながら、会社の認知度はほぼゼロ。説明会を開いても、誰も来ませんでした。

そこで、自分から訪ねていくことにしたのです。大学や高校の食堂や図書館、近くの居酒屋などに行き、最低15回は「小川珈琲」の名前を出す(笑)。そのうち、学生が待っていてくれるようになり、ご馳走する代わりにモニターになってもらい、意見を集める。

口コミで、次第に認知されるようになっていきました。ここでは現場・現物・現実の「三現主義」を学びました。

 
採用活動が実を結び出したら、浮上してきたのが定着しない問題です。離職の理由は、ほとんどが「こんな仕事だと思わなかった」というもの。教える側の社員にも戸惑いがあることを感じました。

 
原因は私にありました。有名校出身者が何人採用できたか、学校の名前や数が成果だと信じて、仕事内容の説明やマッチングがうまくできていなかったのです。

「落穂拾い」と呼んでいますが、落ちこぼれてしまった事柄を見直して、立場が変われば重要なものを拾い集め、原因を探っていきました。

 
まずは、今いる社員に対するOJTの制度を整えました。30分の朝会での基礎訓練やメンター制度です。直属以外の先輩に、毎月1回、悩み相談ができる場を設けます。

採用活動も考え直しました。企業が学生を選ぶのではなく、まず我々が選ばれる必要があるのではないか。

会社説明会では、私たちが言いたいことではなく、学生が知りたい情報を伝えることに注力しました。質問時間や社員と触れ合う時間を長く取りました。行くだけで価値があると感じてもらうのです。

 
いつしか、80社が集まる説明会で上位5社に入るほどの人気に。でも、行列ができるようになると、喜んでばかりいられなくなりました。採用できる人数は限られています。不採用通知はモチベーションが下がりますし、何より落ち込むものです。

学生は将来のエンドユーザーでもあるので、そんな経験は避けたい。そこで、応募は期間ではなく人数で締め切ることにしました。

 

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2019年11月15日
小川珈琲株式会社
社長室室長  
原田 英美子氏
事業内容/コーヒーの製造および紅茶、コーヒー器具、輸入食品、喫茶材料の卸、販売

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