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【ロングインタビュー】急成長のシェアリングエコノミー市場で勝負 2年でコインパーキング業界3位に

2016.03.09

―それにしても事業展開のスピード感がすごいですね。

事業を開始して1年で従来の求人広告業からの撤退を決め、経営資源を新事業に集中させました。そして1年半で社名を「akippa」に変更し、完全に業態転換を果たしました。
事業展開のスピードを上げるには資金が欠かせません。第三者増資により事業開始のタイミングでまず3億5千万円を集め、このほど新たに6億円調達しました。多くは人材への投資です。

今年はさらにスピードを加速させ、調達資金をテレビCMなどにも投入し、同業他社を一気に突き放そうと考えています。今年10月には拠点数が1万カ所を超えて業界2位に、そして来年には業界トップを狙いにいきます。利用ニーズをふまえると10万拠点500万台は求められているので、その数字を5年以内に達成しようと考えています。サービス内容についても、1日単位の利用を4月からは15分単位で利用できるように見直します。

社員には、当社の駐車場の予約、利用が増えれば増えるほど社会課題の解決につながるんだという世界観を共有し、モチベーションを高めています。料理の世界では以前であればレシピを知るには本屋に行っていましたが、今では「クックパッド」でというのが当たり前になっています。同様に貸し駐車場の世界では「akippa」でとなるようにしたいですね。

―これからめざす姿は。

インターネット関連企業で時価総額1000億円を超える企業は東京には15社ほどあるのですが、関西には1社もありません。まずはそこをめざしたいですね。

関西にこだわり、関西で大きくなったベンチャーがまた新たなベンチャーに投資するサイクルを作り上げ、関西のビジネスを盛り上げたいと思っています。そのために増資を引き受けていただいたくのもあえて一部を関西の企業にお願いしました。

事業をさらに成長させるために、今後は国内の開拓と同時並行で海外マーケットも開拓していきます。マーケットは自動車の保有台数だけでは測れず、路上駐車の取り締まり規制が厳しい国かどうかなども調べながら、進出先を定めていこうと考えています。めざすはグーグルやアップルのようなグローバルで必要とされる企業です。

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誌面で紹介した記事はコチラ
→「駐車場、あいてるんならシェア」ベンチャーの突破力で世界をめざす

(文・写真/山口裕史)

akippa株式会社

代表取締役社長

金谷 元気 氏

http://akippa.co.jp