瓶の専門商社として容器選定からパッケージデザインまで一貫サポート

密閉性が高く、味や匂いの劣化が少ない瓶容器。ジャムや調味料、お酒など、食品関連の包装資材として幅広く使われている。株式会社衛藤は、瓶を中心とした食品容器・包装資材の専門商社。創業は1929年で、使用済み瓶を回収・洗浄し、再利用する「リターナブル瓶」事業からスタート。以来、約100年にわたって瓶とともに歩んできた。
多種多様な製品に合わせるうち、取り扱い品目は4,000種類以上、同社オリジナル瓶だけでも90種類ほどに。さらに、「ラベルデザインもお願いできないか」という相談を受けるうち、約10年前からはパッケージデザインまでサポートするようになった。顧客の商品イメージをヒアリングし、複数の切り口からデザインを提案。そこから具体的に詰めていく。「瓶そのものを含む全体のデザインで商品を引き立てるよう、お客さまと一緒につくりあげていきます」と営業推進室のデザイナー主任、福本氏。商品には自信があるけれど、パッケージまでは手が回らない、そんな企業の商品づくりを陰で支えている。
なかでも現在、同社が力を入れているのが、瓶にデザインを直接印刷する「印刷びん」だ。版画のように版を使う方式で作るため、文庫本の中身を転写したかのような細かい文字や、繊細な線画も表現できる。この技術を活かし、地ビールや日本酒の限定品、観光地のお土産など、飲んだ後も飾っておきたくなるようなパッケージを生み出してきた。単価は上がるものの、1,000本という小ロットからの対応も可能。印刷が劣化しにくい素材の特性を活かし、長く手元に置いてもらえる瓶容器を仕立てることができる。

オリジナルの瓶の制作ももちろん可能。柔軟さと小回りが強み。
瓶への直接印刷だけでなく、紙のラベルやタグ、化粧箱など、パッケージ全体のデザインも手掛ける。デザインはデータでの納品が基本で、顧客自身が印刷会社へ入稿し、印刷する仕組みだ。こうした柔軟な対応で、商品づくりを支えてきた。
現在の売上げの約8割は瓶だが、プラスチック容器や蓋も扱っており、今後は、瓶以外の包装資材も広げていく考えだ。「お客さまの商品へのこだわりをデザインに反映するのが私たちの仕事。正解のない仕事の難しさはありますが、一緒につくる過程がとても面白いです」と福本氏。
瓶の専門商社として、これからも商品の開発段階からともに携わり、コンセプトやブランドイメージの構築までを支えていく。

株式会社衛藤 福本 絢氏
(取材・文/北浦あかね)
※掲載写真は、編集部にて撮影したもの以外に、取材先企業からご提供いただいた写真も含まれています。









