Bplatz press

カラーリング剤売り場に登場 白髪染めの代わりにウィッグを

2015.04.09

「ありそうだけど、今までなかったよね」という商品は、マーケティングが大変。でも、先行者利益が取れるチャンスが大いにあります。

明治20年創業のかんざしメーカーがルーツの、ヘアピン•カーラーなどヘアアレンジ商材メーカー、株式会社ラッキーウィンクさん。2014年に発売したのが、「薄毛」「白髪」などが気になる40~50代向けの女性用ウィッグ。

一般的には60代以上の女性が百貨店などのカウンセリングや通信販売で買うことが多いアイテムですが、「もっと若いうちからウィッグを楽しんでもらいたい」と商品化を決定。ドラッグストアなど、気軽に買える店舗で販売していくことに。

「今までの顧客層と異なるので、消費者の意見を聞いておきたい」と、消費者モニターとして40~60代の女性が9人参加する座談会を利用されました。

そこで出た声は、「店でじっくり選んだり、試すのは恥ずかしい」「仕上がり感についてアドバイスがほしい」というもの。そこで、選び方やアレンジ方法、お手入れについてわかりやすく紹介した、店頭で配布するパンフや動画を作成しました。また、「ちょっとだけ隠してキレイになりたい」という女ゴコロを叶えるため、毛量やパッケージにもこだわりました。

白髪染めを求めて来店した女性が、代わりにウィッグを買って帰るなど、売れ行きは好調です。今後、若い層の購入が増えると、さらにシェアは拡大します。「悩みや課題を楽しみながら解決する」という逆転の発想。他の分野にも応用できそうですね☆

前髪カチューシャ
▲試作のパッケージではモデルが「きれいすぎ」「若すぎて自分とは関係なさそう」と不評だったため、「親しみやすい」イメージのモデルを起用。

マネキン装着2_2
▲「変身しすぎると恥ずかしい」「目立ち過ぎたくない」という声が多く、ウィッグの量も少なめに。

【筆者profile】

tokunakaillust
大阪産業創造館
大阪発☆ヒット商品開発サポート女子部 部長 トクナカ エミ
http://www.sansokan.jp/product/
「いいモノ」が「売れる商品」になってほしい、その想いを胸に、商品づくりに情熱を燃やす人々を女子力全開で熱く応援します!