商品開発/新事業

卵子の数を計測する血液検査キット「EggU(エッグ)」で切り拓く、女性の人生の選択肢

2023.07.13

晩婚化・晩産化が進む現代社会。その一方で、生物学的な女性の「妊娠・出産」の適齢期は変わらない。仕事にやりがいを感じながら、「キャリアアップ」と「出産適齢期」の選択を迫られ、不安や切実な悩みを抱える女性は多い。

大学院を卒業後、外資系消費財メーカーに勤務する志賀氏もその一人。「就職したのが25歳。仕事を覚え、海外勤務でのキャリアアップを考えたときは28歳でした。駐在先でキャリアを積んで結婚して……と計算すると、どうしても高齢出産になる」。

志賀 遥菜氏

大学・大学院ではがんのメカニズムについて研究。当時から、研究と社会をつなげて課題解決に取り組むことに注目していた。企業で働くことを選んでからも、社会やビジネスについて学びながら、研究開発ベンチャーに関心をもっていたという。

あるプログラムに参加したことがきっかけで、血液中のホルモン濃度から女性の体内に残る卵子の数が測定できると知った志賀氏。既存の医療をヘルスケアに活かすアイデアで、「EggU」の事業開発に着手。入社5年目にBeLiebeを設立してパラレルキャリアをスタートした。

女性が生まれもつ約200万個の卵子は年々減少する。その数には個人差があり、若ければ多いとは限らない。卵子数の確認には、「EggU」で指先から採血して検査ラボへ郵送するだけ。スマホに検査結果が届いたら、看護師によるオンラインカウンセリングを受けられる。つまり、いまのカラダの状態を知り、自分の人生設計と向き合うきっかけを提供してくれるサービスだ。「卵子の数だけではなく、カウンセリングやヒアリングを通して不妊に関するリスクを洗い出す作業も行っています。一人ひとりの検査結果と質問票から、いつかの妊娠のために、いまできることを助言できるのが強み」。

商品化までは苦労もあった。「一からものづくりをした経験がなかったので、アイデアを形にしていく過程は常に手探りでした」。会社員として勤めているため、使える時間も限られている。しかし、挑戦したクラウドファンディングは開始20時間で目標を達成。また、支援者の1/3が男性であったことからパートナーも一緒に関われる商品だと自信を深める。

5.5組に1組が不妊治療を行っているといわれる日本の現状において、「EggU」が少子化問題の対応策の一つになるのではと考えている。「いま、企業や行政向けのサービス開発にも取り組んでいます。一人でも多くの女性に「EggU」を使用してもらいたいですね」。すべてのがんばる女性が、キャリアも人生も楽しめる世の中の実現をめざす挑戦ははじまったばかりだ。

(取材・文/花谷知子)

 

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株式会社BeLiebe(ビーリーブ)

代表取締役社長

志賀 遥菜氏

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