現実を超越する面白さを実現した、VRの専門集団

300キロ以上のスピードを出すレーシングマシンの急加速やコーナリングのGを全身に受け、サーキットを駆ける爽快感。太古に存在した巨大な恐竜同士のケンカを、息づかいが感じられるほど間近で観察するワクワク感───通常なら絶対にできないスリル満載の体験も、仮想現実世界なら可能だ。

大阪市港区にあるWIZAPPLY株式会社は、VR空間や動画などの動きと連動するハードウェア『VRライドシュミレータ/SIMVR(シンバ)』といった複数のプロダクトを国内で開発・生産している企業。製品はゲームアトラクション施設や、アミューズメントパークなどに導入されており、人気を博している。

 
「2012年にVR用ヘッドセット『Oculus(オキュラス)』の開発が始まった話を耳にした時“これはゲーム業界に革命をもたらすぞ!”と感じ、開発を即決しました」と、振り返るのは同社CEOの西岡氏。同氏は高校生の時、既にゲーム制作を行なっていたほど、生粋のクリエイターだ。

その後、ゲームの専門学校に進学し、現在同社で共に活躍する仲間たちと出会った。スピード感ある開発手法を用いており、新しい機能や顧客から寄せられる改善点などは、すぐに追加する。ソフトウェアの分野で見られるアジャイル開発だが、物理的障壁の高さから、ハードウェアでの導入は珍しい。豊富なノウハウと、技術者集団ならではの探究心ゆえに実現している環境だと言えるだろう。

既存プロダクトのブラッシュアップと共に注力するのが、新製品の開発だ。たとえば、先述のSIMVRを、よりハイスペックにしたSIMVR6DOF。ゲームはもちろんのこと、災害を体験できる体験シミュレータなどにも用いられており、研究機関や企業に導入されるなど、同社のビジネス機会は拡大している。

 

仮想現実と同期することでVR酔い対策にも。

 
そんな同社が満を持して最近リリースしたのが、家庭用で気軽に楽しめる体験型モーションシミュレータANTSEAT(アントシート)だ。

きっかけの一つとなったのがコロナ禍。商業施設向けのニーズが激減したのだ。しかし「元々、一般のユーザーに使ってもらえる製品を届けたいという気持ちは強く、温めていた構想を具現化した」と、ピンチをチャンスに変えた。

 

日本の住環境にも適した大きさのANTSEAT。

 
特徴は、高さ180ミリ、奥行きと幅420ミリのコンパクトさとダイナミズムな動きだ。小さなモーターとバネの緻密な配置など、技術の粋を活かして実現。特許も取得している。既に充分なスペックに思えるが「厚さも価格も半分にしたい」と、飽くなき野心を口にする。

「将来的にはフィットネスへ応用や、海外展開などもめざしたい」との展望を語る西岡氏。VRを支える同社の技術やプロダクトが、リアルをより良く楽しくしていく未来像が垣間見えた。

 

代表取締役(CEO) 西岡右平氏

(取材・文/仲西俊光)

 

WIZAPPLYも認定された【大阪トップランナー育成事業】とは

大阪トップランナー育成事業は、医療・介護・健康分野等において、新たな需要の創出が期待できる製品・サービスの事業化に向けてプロジェクトのブラッシュアップをサポート!さらに認定されたプロジェクトは、きめ細やかな個別支援を行い、市場化までを徹底的にサポートしています。
https://www.osaka-toprunner.jp/

◎WIZAPPLYの詳しいページは↓コチラ↓
https://www.osaka-toprunner.jp/project/introduce/wizapply/

2021年09月21日
WIZAPPLY株式会社
代表取締役(CEO)  
西岡 右平氏
事業内容/VRモーションチェア等の企画・開発・販売

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