ものづくり

1億円超の「共感」とともに、夢へ挑む

2019.05.29

株式会社FINE TRADING JAPANが「日本を代表する次世代乗り物メーカーになる」という100年ビジョンを掲げ、2012年に立ち上げたブランドglafit。

2017年にブランドを法人化し、同年完成した自転車とバイクの“ハイブリッド”式であるglafitバイク「GFR-01」は、クラウドファンディングサイトMakuakeにて、最高記録となる1億2800万円の「共感」を得た。

2019年に入ってからはヤマハ発動機やパナソニックと立て続けに業務提携を結ぶなど、いま、熱い注目を集めている。

glafitを率いる鳴海氏が商売に携わり始めたのは、高校生のとき。雑誌の「売ります・買います」のコーナーを舞台に、アパレルの個人販売に取り組んだ。

その後、商品はPCやカー用品、中古車に変わり、舞台もネット、リアル店舗、さらに海外へと広がっていった。この中で共通していることの1つとして、鳴海氏は、「ひと工夫加えること」を挙げる。

「例えばマンガの古本が1冊100円だとします。ところが、それが30巻まで揃ったセットだとすると、3,000円ではなく5,000円や1万円になっている。『揃える手間』、すなわち、不便さや面倒なことの解消に対しては、人はプラスアルファのお金を払うのです。どのビジネスでも、その視点を持って取り組んできたように思います」。

公式オンラインショップ限定の特別カラー「ウメボシレッド」。

30代になり、「日本のベンチャー第一号」とも言われる大久保秀夫氏(株式会社フォーバル代表取締役会長)と出会った鳴海氏は、本格的に会社経営や将来について考えるように。そこで掲げたのが、冒頭の100年ビジョンだ。

20代のほとんどの時間を車に関するビジネスに携わってきたこと、車好きの仲間たちが集まった会社だったことから、「いつかは自分たちで車をつくろう」という夢を共有した。ただ、車づくりは未経験なうえにスケールがあまりにも大きく、何から手を付けたらいいかわからなかった。

「そのときに思い浮かんだのが、ホンダやスズキの創業期です。自動車メーカーとして世界で活躍するこれらの会社が、最初に作ったのは“自転車バイク”でした。ならば、当社もこの分野から第一歩を踏み出そうと考えたのです」。

私たちはいま、世界へ羽ばたくメーカーの黎明期を目の当たりにしているのかもしれない。そんなワクワク感や、本気で未来を見つめる同社と「夢を分かち合いたい」という気持ちが、クラウドファンディングの最高記録を後押ししたとも言えるだろう。

多方面からの応援が集まり、成長の加速が期待される同社。さらなる活躍に、ますます目が離せなくなりそうだ。

代表取締役 鳴海禎造氏

(取材・文/松本守永 写真/福永浩二)

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glafit株式会社

代表取締役

鳴海 禎造氏

https://glafit.com/

事業内容/電動バイクの製造・販売