共働き世帯の幼児教育を変えたい!「ないならつくる」未経験の分野への挑戦
園へのお迎え、習い事、最長21時までの預かり、帰宅送迎までをワンストップでオーダーメイド。保育スタッフが寄り添い、講師は各分野のプロで、有機野菜を使った夕食が頼める。
さらには、当日のわが子の写真がコメント付きで送られてくる、共働きの親にとっては夢のような幼児アフタースクール。それが、大阪市西区の「Gloridge Kids School」だ。
全21種類の習い事は、人気のモンテッソーリをはじめ、バレエ・ピアノ・美術・英会話・サイエンス・将棋など多彩。パーテーションで緩やかに仕切った、いろんな声や音が聞こえるリビングのような空間で、子どもたちは思い思いに集中している。
興味があることにはどんどん挑戦し、自分の“好き”をみつける「学び放題プラン」もある。
銀行と大阪ガスに計12年勤めた橋本氏は、国内外の公共インフラへの資金調達やプロジェクトマネジメント業務に従事してきた。
結婚後は、共働き家庭の父親として男児2人の子育てと仕事の両立に励む「自称イクメン」であったが、平日は保育園に子どもたちを送り届ける役目だけで、お迎えから食事までを担う妻からは圧倒的にアンフェアだと言われた。
妻の大変さと希望を理解し、送迎付きで幼児向けの習い事と夕方保育がセットになったサービスを探すが、みつからない。
転機は、ビジネスイノベーションアイデアを考案する大阪ガス主催の研修プログラムに参加したこと。「Gloridge Kids School」の土台となるアイデアにたどり着き、起業への想いがふくらんだ。
社内であれば実行まで2、3年かかるうえに、自分が担当できるかわからないと知り、このビジネスプランを自ら推進するために退職を決意。
起業コンサルタントからは、「経験のない起業は失敗する。私があなたの奥さんなら絶対起業に反対しますね」と言われたが、もう止まらない。
実際、「教育や保育の経験がないあなたに実現できるのか」とあちこちで問われたが、自分の信念と覚悟を相手に伝え、山積する課題解決に向けて奔走した。
「私の場合は深く考えずに退職しちゃったんですが、すべての時間と情熱をかけて起業に取り組んだことで、結果的に多くの協力や信頼を得られたのだと思います」。
開校から1年半が経ち、理念に賛同する会員やスタッフに恵まれるいま、「かけがえのない幼児期に関わることができる心の充足感がある。なにより毎日が楽しいですね」と話す橋本氏。
経営者、そして保護者・講師・スタッフ・幼児をつなぐコーディネーターとして働き、あっという間に過ぎていく日々のなかで、2校目の開校をしっかり見据えている。
▶ 起業をめざしている人へ
大事なのは想いの強さだけ。必ず人生が変わります。
(取材・文/花谷知子 写真/内山光)
https://www.osaka-toprunner.jp/
◎Gloridgeの詳しいページは↓コチラ↓
https://www.osaka-toprunner.jp/project/introduce/gloridge/