ITシステムで清掃業界のイメージを変えたい!清掃をもっとおもしろく、かっこよく
株式会社EDEYANS(イーデヤンス)は、ホテル、民泊施設の清掃代行を行なっている。
今回のコロナ禍では、宿泊施設の稼働が一気に落ち込むにつれ、同社の売上も激減した。
「一時期は8割減にまでなりました。たった1、2か月でここまで落ち込むのは、今後の経営者人生でも経験できないのでは」と代表取締役の片山氏。
だが、片山氏の動きは早かった。
「何か新しい事業を生まなければ」と早々に社内で問題を共有し、3月上旬には除菌、抗菌に特化した新サービスをリリースした。
その後、受注数は回復を見せ始めている。
同社の創業は3年前。清掃を選んだのは、ベトナムでのインターン経験からだ。
「日本の清潔さを感じたんですよ。清掃は世界で戦える領域なんじゃないかと」。その頃から、伸びていくマーケットで勝負しようと考えていた。
その一方で「お金がなかったので自己資金で始められる事業。清掃なら自分の身ひとつで始められる」。
当時はまだ大学生。ひとりで清掃を始め、後輩を集め、留学生をアルバイトに活用しようとコツコツと面接を行なっていたが、その過程で現場に人を送る労働集約型サービスの限界に気づく。
「物件が増えれば人も増える。これでは利益が出ない。ずっとしんどいままだ」。
もともと清掃業界には構造的な問題があった。ひとつは下請が多重で、現場の清掃者に適切な賃金が行き渡っていないこと。もうひとつは管理体制がアナログで、管理コストがかさむことだ。
そんな課題を解決しようと、片山氏は同社独自のITシステム「ヤンクリ」を開発する。
ヤンクリの特徴は受発注管理の仕組み。宿泊施設から同社に発注されると、ネットワーク化した清掃会社に自動的に清掃依頼が送られる。これによって依頼もれを防ぎ、受発注業務の負担を軽くすることができる。
もうひとつは品質管理。清掃会社にアプリを提供して、アプリで清掃報告が行なわれる。
清掃後に撮った写真をクラウドにあげて、同社の品質管理チームがオンラインでクオリティをチェックする。これによってひとつひとつの現場にマネージャーが出かけて行くアナログな管理をせずにすむ。
「宿泊施設から清掃会社へただ仕事を流すのではなく、どうすれば清掃会社の粗利が上がるのか、管理コストが下がるのか、清掃のクオリティが高まるのか。そこまでサポートしていくのがぼくたちの仕事です」。
片山氏は「レガシー(時代にそぐわない)な産業の課題を解決していくのがEDEYANSの中長期的な目標」と語る。
清掃だけなく、労働集約的な要素が強く、日の当たりにくい領域の産業を柔軟な発想とテクノロジーの力で変えていく。
そんな事業展開をめざしている。
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(取材・文/荒木さと子 写真/福永浩二)
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