スタッフ連載

女性オーナーの想いから生まれた本格麻辣湯専門店

2020.05.07

【起業家図鑑】大阪産業創造館 創業支援チームのプランナーが月替わりで起業家を紹介する連載コラム。起業を志したキッカケや、困難に直面したとき乗り越えた方法、また事業を軌道に乗せるために必要なことなど。一歩先をいく先輩起業家の体験談をプランナー目線で紹介します。

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【起業家図鑑】vol.24 「ラーメンちゃうよ~スープですよ~」女性オーナーの想いから生まれた、本格麻辣湯専門店

「いつも、ラーメン屋さんと間違われるんですよ」。
飲食店開業シミュレーションプログラム「あきない虎の穴」の初日、オーナーの橋本さんが自己紹介で話されたのが上記の悩み。

「無限麻辣湯(マーラータン)」は、中国ではポピュラーな料理である麻辣湯を「日本人にも知って欲しい」という橋本さんの想いからオープンされたお店だ。

私をはじめとする同席者たちがその時一斉に思ったのは「麻辣湯って何?」だろう。しかし、初めてお店に伺い、食したときから、それは「麻辣湯スゲー!!」に変わる。

明るく清潔感があり、女性ひとりでも入りやすい店内。約20種類の漢方、スパイス、ハーブがふんだんに使われた薬膳スープに、餃子、肉そぼろ、チンゲンサイなどの食材や麺類が常時50種類ほど揃う。
それらトッピングを自由に選べて、辛さも自分好みにカスタマイズできるという、まさに食べ方無限大だ。

「日本人のためのお店」だというが普段は中国人観光客の来店の方が多く、本場の味を再現していることがわかる。

一方で、TV等のメディアに取り上げられたこともあり、リピーターと思しき日本人客も多く、ランチタイムは行列ができるほどだ。

お店が手狭になってきたことから店舗の拡大移転か2軒目の出店も検討していたが、地域に関係なくより多くの人に自店のスープを食べてもらいたいということで通信販売という販売方法を選択、レトルトスープの開発に着手した。

紆余曲折ありながらも何とか小ロットでのスープ製造を受託してくれる工場を探し当て、大阪で活動するクリエイターを支援するコーディネート施設「Mebic」から紹介されたクリエイターのデザインで、納得できるパッケージも完成。

通販サイトでは、スープ以外にも、日本では手に入りにくいため四川省の工場に特注して輸入しているという、超希少な調味料の花椒(ホアジャオ)醤も購入できる。

他では手に入らないという圧倒的な優位性を持つ無限麻辣湯。橋本さんの快進撃は、まだ始まったばかりである。

(取材・文/大阪産業創造館 創業支援チーム プランナー 浜田哲史)

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無限麻辣湯

代表

橋本 沙絵氏

http://www.xn--5ck1c7a3b2bb.com/

事業内容/無限麻辣湯の運営、麻辣湯の製造・販売
https://store.shopping.yahoo.co.jp/malati-me/(通販サイト)