《講演録》2019年11月6日(水)開催
【トークライブ!】マザーハウスのトップが語る「小さな思いから新しい道を創造する情熱と思考」
山口 絵理子氏
(株式会社マザーハウス 代表取締役兼チーフデザイナー)
「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という理念のもと、バッグやジュエリー等を6か国で生産し、4か国38店舗で販売するマザーハウス。2006年、バングラデシュの提携工場でわずか160個のバッグをつくることからスタートし、異文化の中に新しい組織を創り上げてきた。その根幹を成すのは「Third Way(第3の道)」。対立する既存のものから、これまでにない新たな概念を生み出していくプロセスである。その経営哲学をマザーハウス代表の山口絵理子氏が語る。
♦二項対立から新しいものを見つける
最近出した本『Third Way〜第3の道のつくり方〜』にも書きましたが、Third Way(第3の道)は私の経営哲学を代表する言葉です。
世の中には二項対立するものがたくさんあります。たとえば製造と販売、先進国と途上国、個人と組織。
その対立している事柄を掛け算したり、組み合わせたりして新しいものを見つける。中間を取るのではなく、元ある2つの形とは違うものを生み出す。それがマザーハウスの道のりでした。
私は慶応義塾大学に入学し、竹中平蔵先生のゼミに入り、開発経済や国際協力に興味を持ちました。世界を意識したのはその時です。
大学4年生の時にワシントンの国際機関でアルバイトをします。この時に私はひとつの決意をしました。ワシントンから見ると地球の反対側にあるバングラデシュのダッカに行こうと。
私は現地で初めての外国人としてダッカの大学院に入学したのです。今でも英語よりベンガル語のほうを上手に話せます。
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