【プレスリリースの作り方】あえてプレスリリースを出さないという選択肢

「メディアに取り上げてもらえるプレスリリースの作り方」vol.7
元毎日放送記者で、ラジオ報道部長なども務めた大谷邦郎氏がお届けする連載です。

プレスリリースは、お金をかけずにメディアに取り上げてもらえることから、中小企業にとってはかけがえのない“武器”です。それだけに、その特徴を知り、扱い方を学び、日々研鑽してもらいたいものです。
そこでこのコーナーでは、元・経済記者のボクがリリースをメディアに取り上げてもらえるそのポイントを、具体的事例を基に解説していきます。
さぁ、皆さんも一緒に学んでいきましょう!

今回が年内最後の投稿。そこで、あえて言いたい。
「プレスリリースを・・・・出さないという“勇気”も持ちなさい!」と。

先日、産創館で、ある企業さんと面談を行いました。
「こんな新しいビジネスを始めようと思うんですが、プレスリリースをどうしようかと?」
詳しい内容はご紹介しませんが、「なるほど!」「そうしたニーズもあるんだ」という事業でした。しかし、それは『死』に関するものでした。
超高齢社会の次に来るのは、間違いなく“多死社会”です。『死』にまつわるビジネスは、今後種類を増やし、また売上げも上げていくことは間違いないでしょう。ですから、そうした新ビジネスに関して、リリースを出す機会と言うのも当然あると思います。でもね、やっぱり、少し慎重になりましょう。

ボクは、一昨年、拡張型心筋症の娘を抱えるご両親の「この子を助けるためには、心臓移植しかない。国内での移植を待っていられる状態ではない。アメリカに行かねばならない。そのためには3億円を超す費用がいる。その費用は寄付で集めるしかない」という声を受け、記者会見開催のリリースや募金開始のリリースを手掛けさせていただきました。けれど、それをお引き受けする前に「寄付集めは、必ず誹謗・中傷がありますよ。それは覚悟の上ですよね?」とお尋ねし、「もちろん、覚悟はあります」というお答えをいただいた上でお手伝いをさせていただきました。結果的には、寄付は短期間で集まり、手術も成功。現在、ご家族は幸せに過ごされておられますが、ネットを検索してみると、やはり目を覆いたくなるような言葉は今も散見されます。
とはいえ、ご両親にとっては、そんなことを言っている場合ではなかったかと思います。

しかし、企業の場合はどうでしょうか?それも、大手企業ではなく、“これから”の中小企業や個人事業の場合はどうでしょうか?今回、ご相談に来られた企業さんが手掛けようとされておられた新ビジネスは、実は「子どもの死」にまつわるものでした。「そんなことを商売にするのか?」という声が来る可能性があります。
そうした誹謗・中傷にあなたは耐えられますか?ビジネスの足を引っ張りませんか?良き事業であれば、口コミで十分伝わる。敢えてプレスリリースを出さないという選択肢もあるのです。年末年始、少し立ち止まって考えてみようではありませんか。
(文/大谷邦郎)

大谷 邦郎氏
1961年、大阪・堺生まれ。 1984年にMBS(株式会社毎日放送)に入社。
大半をテレビ・ラジオの経済記者として過ごし、経済番組の制作にも携わる。その後、ラジオ報道部長、宣伝部長を歴任し、「取材する側」と「取材される側」の両方を経験。そのキャリアを活かし、2016年11月に独立し 「情報発信」や「危機管理広報」などに関するセミナーやコンサルを企業や大学・自治体などで行っている。現在「グッドニュース情報発信塾・塾長」。
著書:『関西唯の人 〜仕事を楽しむ人の図鑑』(星湖舎)等

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