町工場ビフォーアフター!作業着全面リニューアルプロジェクト
産業廃棄物の選別装置や鋳物工場の設備などの産業機械を設計から製造まで一気通貫で手掛ける太洋マシナリー株式会社。渡邉兼三社長は「現場の若い社員が職人としてのプライドを持てるように、そして会社としての一体感が生まれるように」と、全社員のユニフォーム刷新を決断した。
とはいえ、社員総数は約100 人。全社員となると大きな投資を伴う大決断だ。しかし、昨年7 代目社長に就任した同氏にとっても、「全社一丸となって新たな気持ちで次代を切り拓いていく」という内外に向けた決意表明でもある。
ちなみに前回のリニュアルは「記録にない」ほど昔だ。何十年ぶりかに新しくするユニフォームの選定を任されたのは営業、設計、製造の現場の若手社員12 人。部門を超えた社内横断プロジェクトチームの誕生だ。ユニフォーム業者によるプレゼンコンペに向けて準備が始まった。
▲社内横断ミーティングの様子。カタログを取り寄せ、希望のイメージをそれぞれ出し合う。女性社員の意見も参考に要望項目をとりまとめた。
▲溶接など火を扱う現場では燃えにくい素材であることが絶対条件だ。実際に生地を燃やしてみて耐火性を確認。
▲コンペ当日。各社のプレゼンに耳を傾けるプロジェクトメンバー。製造現場の機能性を優先。一方で営業社員が求めるのは爽やかさだ。
▲コンペ終了後、協議するメンバー。部門ごとに違う要望を満たしつつ、全社の統一感を出せるユニフォームかどうかが議論の中心になった。
▲新たに導入されたのは、ユニフォームメーカー「アイトス」が新たに開発した溶接専用ユニフォーム。デザイナーが実際に町工場に足を運び、現場の細かなニーズを採り入れて完成した。
▲左から設計担当、営業担当、製造現場の二人。各部門で類似のデザインのユニフォームを採用することで全社の一体感も出せた。
太洋マシナリー株式会社
代表取締役社長
渡邉 兼三氏
80年以上の歴史を持つ鋳造機械メーカーで、最近では産業廃棄物のリサイクル処理設備や振動搬送機械の分野にも進出している。