《講演録》モノを売るな! 体験を売れ!つながりで売る、SNS時代のやり方

▶つながりの経済は「どこで」買うかより「誰から」買うか

これからは、つながりの経済です。SNSで人と人とがつながり、企業も消費者と直接つながることができる。つながりの経済の本質は、「どこで」買うかより「誰から」買うか。私の塾生でもある鹿児島の工務店社長は、SNSで食べ物ばかり投稿していました。そこで、インスタグラムのビジネスアカウントをつくり、本業である木の家づくりを毎日紹介することに。#(ハッシュタグ)はすごく重要で、自分に合ったハッシュタグを探すのがおもしろい。その工務店社長は「#マイホーム計画」のなかに家を建てたいと考えている人がたくさんいると知って、日々の投稿で「#マイホーム計画」を拡散。すると、無垢材を使ったマイホームを希望している人から連絡があり、直接会ってみたら彼のことをものすごく知っていたそうです。

彼はブログ、ツイッター、フェイスブックにホームページもしっかりつくって、ピンタレストもやってるから、情報源はものすごくある。2,000万円以上もする高い買い物をするときに、お客さんがネットで下調べをするのはごく普通のことですよね。初めての打ち合わせで、「ここで建てます」と、そのお客さんから注文を受けたそうです。インスタグラム開始後、半年で2,500万円以上の家を3棟成約。インスタグラムで家が売れるってすごくないですか?

 
▶SNSで好きなことを発信してファンやコミュニティをつくる

石川県小松市にある江口組は土建業。4代目社長がエクスマ塾に来たときは、社員がすぐに辞めるなど大変なときでした。そこで、人材募集のためにツイッターを開始。厳しい現場環境でがんばっている社員の紹介。まちを清掃しましたという人柄がわかる投稿。そして、自分の好きなことをたくさん発信しました。

私が4代目社長に「誰とつながりたい?」と聞いたら、工業高校の生徒たちって言ったんです。そう、ツイッターはつながりたい人とすぐつながれるツール。私は彼に、工業高校の生徒をフォローするように言いました。フォローされた高校生たちは初めはびっくりしますが、どんな人か気になって見にいったら結構いい会社で社長はおもしろい。そして、興味をもった高校生は就職先の一つとして見てくれるようになります。そうやって会社や社長のことをよくわかって入社した人は、すぐに辞めないんですね。

彼のようにSNSやブログで毎日好きなことや楽しいことを発信し、ファンやコミュニティをつくることはとても大事。私は人と人とが直接仲良くなれない公式アカウントよりも、個人の発信力のほうが重要だと思っています。発信者は社長か、ものすごくSNSが好きな社員に責任をもたせるのがいいですね。

 
▶SNSは革命。時代に順応した者が圧倒的優位に立つチャンス

私のツイッターのフォロワーは3万人以上で、1日に約10回ツイートします。フェイスブックは、1日に1回か2回投稿します。お客さんが1万人いたとして、1日で全員に電話をかけることはできないし、もちろんハガキや手紙も書けない。私は3万人に対して、ツイッターで1日に10回コンタクトをとっていることになります。SNSを使えば、自分の最新活動や会社の商品を無料で伝えられるんです。シンプルに考えてすごいことですよね。

ワープロがあっという間にパソコンにとって代わったように、いまの状態はずっと続かないから危機感をもって学び続けなくてはいけない。60才以上の人はいまのビジネススタイルで逃げ切れるかもしれないけど、それより若い経営者は、「SNSってよくわからない」なんて言ってる場合じゃない。変化の激しい時代で成功するためには、いまの環境に順応する柔軟性と適応力を養うことが大事。でも実は、ほとんどの人が変化したくないのが本音だから、変化した者が圧倒的優位に立てるチャンスがある時代なんです。
 

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2019年12月15日
フリーパレット集客施設研究所
主宰  
藤村 正宏氏

今月の町工場で働くオトコマエ

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