Vol.1 マイナス金利の導入は製造業にメリットをもたらした
【産業創造館ネットモニター調査 3月期調査】
詳しくは⇒ https://www.sansokan.jp/tyousa/movement/monitor/2018_03.pdf
日本銀行が当座預金残高の一部にマイナス金利を導入して2年あまりが経過した。
この間に各金融機関も対応策を色々講じ、中小企業への融資サービスなどのメニューも収斂しているはずであるから、現状でどのような影響を及ぼしたかを聞くことは総括的評価となる。
メリットとデメリットを相殺して、総合的に「プラスの影響が大きい」のか、「マイナスの影響が大きい」のかをたずねた結果、製造業では3割以上がプラスと答えており、マイナスは1割台半ばに過ぎない。
他方、非製造業ではプラスとマイナスが1割強で同じであり、「特に影響なし」が4割以上に達する。
プラスの影響を具体的に聞くと、「より低金利な新規融資資金の確保」と「自社の既存借入金の利払い減額」がともに1割以上を占め最多である。
一般的に、製造業では機械等の長期設備投資資金が必要なため、長期借入金に依存せざるを得ず、その結果が評価の違いになったのであろう。
(取材・文/大阪産業創造館 徳田裕平)