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ブランド戦略を徹底 「鯖」一本で食の業界を変える

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「おいしい」だけでは口にしてもらえない

10月25日にリニューアル先行開業した阪急百貨店梅田本店。地下1階の食品売場のにぎわいの中に「鯖や」の姿があった。「関西で商売をするなら、うめだ阪急に出店することが大きな目標。やっとここまでこられた」と右田氏。扱う商品は「とろ鯖棒寿司」一本。脂の乗った青森県の八戸前沖さばのトロ部分だけを使う。臭みがある、酢がきついといったイメージを覆し「一度口にしたら万人に受け入れられる味」を完成させた。だが、味を究めた食品は世の中にごまんとある。決してメジャーではない「鯖棒寿司」、しかも老舗の看板があったわけでもない「鯖や」がどうしてここまでこられたのか。「徹底してブランドを磨きあげた結果」と右田氏は言う。

高校卒業後は鮮魚店で修業を積んだ。世界を股にかける「商社マン」にあこがれオーストラリアに渡った右田氏が現地で就職した先は日本人社長が経営する回転寿司チェーン店。商才に長けたオーナーの下、2年で1店から14店に急成長する事業を支え、ナンバー2にまでのぼりつめた。子会社の社長にならないかと打診を受けたが、出した答えは「自分でゼロから始めて、社長を超える」。しかし帰国後、職を転々とし、ひと儲けをたくらんだが、ことごとく失敗。自信は打ち砕かれた。

儲けを急がず長期戦略でことにあたる

腕に覚えがある魚料理で居酒屋を始めたのは2006年のこと。そこで出していた「鯖寿司」が評判を呼び、妻と「鯖棒寿司」で商売をしようと思い立つ。集客のためには何をしたらいいか。「話題を提供し、メディアに発信すること」と考え、宅配用に鯖をデザインしたバイク「サバイク」、バス「サバス」をつくった。

鯖を仕入れる八戸から「八戸前沖さば大使」を任命され、名刺に刷る肩書きも「サバ博士」だ。地元の小学校では鯖と寿司の出前授業を行った。「鯖寿司と聞けば鯖やの名前を真っ先に挙げてもらうことがブランド化」と提供し続けた話題はことごとくメディアが面白がって取り上げた。

一方で、「10年計画」でうめだ阪急に出店するための計画を練り、人脈を築いていった。目先の売り上げを考えれば、鯖以外に種類を広げる手もあったがあえて鯖に絞った。「マグロやシャケに比べマイナーだが鯖に特化して利益を出すモデルを作れば他の魚でも通用するはず」と先のマーケットをにらむ。

一つの目標を達成した今、目は世界に向いている。香港、シンガポールに加え近年は中国市場にも足掛かりを設けた。「鯖を日常的に食べる文化がないので、まずは料理教室から」と、こちらもじっくり長期戦略で取り組む。「会社を大きくするよりも、こいつらすごいなという
世の中への影響力を持ちたい」。世界を股にかける夢は、手の届くところまで来ている。

 

 

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【鯖やの右田社長がセッションに登場!】
起業する前に経験したオーストラリアでのビジネスを語ります。
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先輩起業家に聞いてみたかった!海外でのビジネスに挑戦した起業家トーク
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2012年12月10日
株式会社鯖や
右田 高有佑氏

設立/2001年 従業員数/35名(パート含む)
事業内容/鯖寿司製造販売・鯖加工食品販売。青森県八戸市「とろ鯖」のみを使用した「とろ鯖棒寿司」をはじめ、「とろ鯖」商品のバリエーションを各種そろえている。

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