「アメリカ人がうどん屋を開いたら」をコンセプトに、米西海岸にあるカフェをイメージした「ハートツリーカフェ」を運営する株式会社グッドスマイルダイニング(大阪市西区)。
2014年9月にオープンしたばかりだが、従来の「うどん屋さん」のイメージを一新したヌードルカフェが話題を呼び、さまざまなメディアにも取上げられて注目が高まっている。
代表者の植木康友氏はもともとは、日用品メーカーで製品の開発や販売に携わっていた。「もっとお客さんの顔が見える仕事がしたい」との思いで、15年勤めた会社を退職した。その後、米国や欧州を旅する中で、ユネスコ無形文化遺産にも認定された和食が現地の人々に受け入れられつつあることを見て、かつおや昆布のうまみをベースにした、世界に通用するうどん屋事業の構想を描いた。
帰国後、植木氏は早速、うどんの本場、香川県で修業を始める。開業にあたり、課題となるのは、うどんの大手チェーンとの差別化だ。方向性を探るべく全国のうどん屋を200店舗以上食べ歩いたが、どこも同じような店構えで男性客か団体客ばかり。
そこで、米西海岸をイメージした白い壁と木のテーブルに、たくさんの観葉植物を配置し、女性が一人でも入れる落ち着いた雰囲気にした。
さらに、自家製うどんをメーンとしたワインによく合う創作メニューを開発して、海外展開を見据えたヌードルカフェスタイルという業態を考案した。
食材やメニューはヘルシー・無添加にこだわる。毎日、契約農家より新鮮な旬の野菜を調達して、ランチメニューには必ずサラダを付けている。また、食前酒のように提供するかつおと昆布からとった「本日のだし」も好評だ。最近では酵素スイーツや自家製ドライフルーツなど、ヘルシー志向の女性を意識したメニューを豊富に取りそろえている。
資金調達や人材の確保などさまざまな課題を乗り越えてオープンした店も3カ月がたち、リピーターも順調に増加。うどんの奥深さを伝えるうどん教室の計画も進めている。
5年以内には海外に店舗展開し、日本の「うどん」を世界に広げていきたいと夢は広がっている。
(大阪産業創造館 経営相談室 岡島卓也)
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