Bplatz press

ビジコン経験者から学ぶ、アイデアを次のステージへ飛躍させる方法

2023.12.11

「この事業内容は、ビジコンの対象ではないですよね?」「まだ実績も出てないし、次回にしようかと思って」というセリフは、応募を躊躇される方の定番ともいえます。しかし、十数年にわたりビジコンの運営を行ってきた経験から言えることは、「ビジコンに応募することをきっかけに、いいビジネスに仕上げた人が数多くいる」ということです。

確かに、ビジコンで受賞した事業は、めざす売上げ規模の大きさや、ビジネスアイデアの斬新さなどが抜きんでています。しかし、応募段階から優れたビジネスモデルばかりではありません。

応募書類の記入項目を埋めることを通じて、改めて「誰に」「何を」「どのように」……と、頭の中のビジネスモデルを落とし込んでいきます。うまく書けない項目があれば、まだ考え切れていないことに気づく機会となります。さらには、「起業の背景・動機」を書くことで、「なぜこの事業を立ち上げようとしたのか」について振り返ることができ、事業を通じて達成したい情熱を再燃させることができます。この思いをうまく伝えなければ、共感を呼ぶことはできません。
起業への思いを改めて整理することで、「実現するためには、どのくらいの事業規模が必要で、何人雇用し、いつまでにどのようなビジネスを展開すべきか?」といった将来への目線も上がってきます。こうして、応募書類を書くこと自体を、ご自身の成長機会として活用していただきたいと思っています。

【ビジコンOSAKA】では、出場者に対して、事務局による個別面談を行い、事業のブラッシュアップを一緒に取り組んでいます。自分が思っている以上に、相手には事業の魅力どころか事業内容すら伝わっていないものです。個別面談で、数々の「なぜ?」に対する壁打ちを続け、当日のプレゼンテーションを迎えています。そのため、すごいビジネスを展開している出場者だけが登壇しているように見えているわけです。

今回、初めて起業に挑戦する方が対象の「Venture部門」にエントリーする方は、ビジコンを機に事業をしっかり見直してください。また、第二創業・新規事業を展開する方を対象とした「Renovator 部門」にエントリーする方は、新規事業の市場テストだと思って挑戦してみませんか?事務局では、応募書類の作成にあたり書き方の相談にも応じています。

そして、今回チャレンジを見送る方は、ぜひ出場者たちのプレゼンテーションを聞いて、ビジネスアイデアのヒントを掴んでください。みなさんのご参加をお待ちしております!

(文/大阪産業創造館 創業支援チーム 松原 美華)

大阪産業創造館

創業支援チーム

松原 美華

「日本を元気にしたい!」という信念で起業支援に従事。ビジコンや起業イベントを主に企画運営。起業という選択肢があることで、個性を活かせる社会をめざしている。