自然+αでアウトドア事業の可能性は無限大
「自然豊かでスタッフが親切」「片づけもゴミ捨ても楽チン」「ロケーションがよくて最高」。そんな口コミが並ぶ二色の浜公園と鶴見緑地公園のBBQ場の運営・管理をサポートするのが、ブリング ユア オウン(Bring Your Own)。略してBYOは「各自持参して!」という意味で、持ち込みで楽しめる場所、コミュニケーションの場の提供を行っている。
同社は、この「アウトドア」と、SUPやビーチヨガなどのイベントを開催する「マリンレジャー」、飲食店などへのBYO導入や普及活動を行う「BYO」の3事業を通して、SDGsの目標達成や地域社会への貢献をめざしている。
子どもの頃からキャンプや釣りに親しみ、息抜きのサーフィンのあとのBBQが楽しみだったという代表の松下氏。フリーランスとして店舗の立ち上げやコンサルタントを経験し、そのなかで日本の旅行会社が運営するハワイのグランピング施設の立ち上げと運営に携わる機会を得た。「まずは現地調査し、地元ならではの食材や仕入れ先の情報集めなどを経て、提供するメニューを決定。海外ならではのロケーションを活かしたBBQスタイルの食事と試験的に開催したアウトドアヨガは、ツアーのお客様にも好評でした。ハワイでの経験を通して、アウトドアの楽しさを再認識し、ビジネスとしてさまざまな可能性を感じたのが起業のきっかけです」。
日本でのBBQ人気は根強く、近年では楽しみ方の質が変わり多様化していると感じている。「自然あふれるBBQ場+αでより楽しい経験をお客様に提供できるはず」と松下氏。
例えば、食材をおいしく仕上げるアドバイスをするシェフの配置や地産地消の食材販売フェア、マリンスポーツやビーチヨガなどのイベントも企画。また、関連商材も豊富でBBQ場でも人気の万能スパイス「ほりにし」の卸先となり、全国のアウトドア施設への販売も行っている。
今後は、キッズパークを併設するBBQ場など、各世代のニーズに応えるアウトドア施設も展開したいと考える松下氏。キャンプ場やグランピング施設を、企業のオフィスや学校の課外活動に利用するなど、国内外問わず自然とふれあう環境での新たな過ごし方を提案していきたい。
「自然のなかでおいしいものを食べて、身体を動かしたり、学んだり…。さらにはクリーン活動やマイ○○持参活動で地球環境の改善にも貢献できるアウトドア事業の可能性は無限大です」。松下氏が見据えるアウトドアの未来はとことん良好だ。
(取材・文/花谷知子)