アクセス解析を用いたウェブ戦略をAIで自動化
中小企業を顧客に、ホームページの制作、運用(更新・改善)、アクセス解析を用いたマーケティングの3事業を展開している。創業から20年で制作したHP数は4千に上る。それぞれの顧客に対し、HPを制作する目的をヒアリングし、問い合わせ、資料請求、販売の数など具体的な成果を定めてサイトを構築。運用が始まって以降は、求める成果と現状とのギャップを埋めるために、ページごとのアクセス数を解析しながら、どのページが見られ、どのページで離脱しているか、またどのようなキーワードを検索してたどり着いたかなどを検証したうえで成約率向上に向けた提案を行っている。中でも同社にとっての資産は、長年にわたって蓄積し続けてきた閲覧データと、具体的にどのような課題に対してどう提案し、どのような成果につながったかというコンサルティングの膨大なアナログデータだ。
ただ、もどかしかったのはこうした過去のデータをもとに最適な提案を行ったとしても「中小企業はHPに人材、資金を振り向ける余力がなく実行できずに終わっていることだった」と浜野氏。その課題を解決すべく現在開発に取り組んでいるのが「AIを用いたホームページ運用支援サービス」だ。以前からAIの活用は視野に入れてきたが、大手から、AI活用のプラットフォームが提供されたことで一気にハードルが下がったという。提供するサービスは、「ワードプレスというCMSを使ったサイトに対し成約率向上を目的にキーワードやバナー、レイアウトを自動的に更新するサービス」「グーグルアナリティクスを搭載しているサイトに対して、各種閲覧、離脱データをもとに改善点を提案する自動コンサルティングサービス」「HPで獲得したい顧客ごとにそれぞれの属性や嗜好に合ったデザイン、レイアウト構成にするパーソナライズ機能」の3つ。これらのサービスをセットで提供し、中小企業に多くの負担を強いることなく成果の向上につなげる。
またこのサービスを同業他社が制作したHPでも使えるよう、HP制作のガイドラインも併せて作成する。「HP制作業者は受託型のビジネスで人が介入する仕事なので効率を上げにくい。広く制作会社に使ってもらうことで戦略提案、サービス品質の価値向上につなげ業界全体を盛り上げたい」と話す。常に最新の技術に目を向けながらも「ベースとなるのはアナログのデータ。運用開始後もしっかりデータを積み重ねていきながら精度を高めていく」と浜野氏。このサービスを基幹商品に企業としてのさらなる飛躍をめざしている。
(取材・文/山口裕史)
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