信頼を預け合い、一緒に夢を追いかけてきた相棒

大阪産業創造館プランナー 中尾 碧がお届けする

社長だって一人の人間、しんどい時もあります。そんな時にモチベーションの支えとなり、「一緒に頑張っていこな!」と声をかけたい“人”または“モノ”がきっとあるはずです。当コラムでは社長のそんな“相棒”にクローズアップ。普段はなかなか言葉にできない相棒に対するエピソードや想いをお伺いしました。
 

【 vol.12 】株式会社オタクラウド~信頼を預け合い、一緒に夢を追いかけてきた相棒

 
自分の好きなことを仕事にするために起業を志す人は多い。
株式会社オタクラウドの社長である茶木氏もその1人だ。

 
自分の好きなことを仕事にするという夢を叶えた茶木氏であるが、学生時代は大企業に就職することが当たり前だと思っていた。しかしふと参加したビジネスコンテストで、ビジネスを一から作り上げる楽しさを知った。

今までの大企業志向から考えが変わり、起業をしたいという気持ちが芽生え、就職は独立支援制度がある人材系ベンチャー企業に決めた。

入社後挑んだビジネスコンテストでは見事に優勝。「自分の好きなことを仕事にしても良いんだ」と独立への気持ちが一層強くなった。

 
「自分が好きなオタク文化に関わる事業をする」という夢に向けて退職。起業準備に入ったものの、まだコンセプトが固まっていないと感じていた。

ある日、起業希望者が自分のやりたいことを発表する産創館のイベントに参加した。その中で発表者の1人と意気投合し、起業とオタク文化への想いを伝えた。すると彼は茶木氏と同じ考えを持つ知人にぜひ会わせたいと、後日1人の男性を引き合わせた。その男性が後に茶木氏の“相棒”となる長妻氏だ。

茶木氏が「自分とは性格が180度違う」と言う長妻氏。しかし根っからのアニメ・漫画好き、オタク文化を広めたいという目標は同じだった。起業に向けて2人で会社運営に必要な知識を学び、さまざまなイベントを運営して資金を貯めた。長妻氏は茶木氏の人脈形成にも力を入れた。

 
1年ほどイベント運営を行ったが、次第に伸び悩み茶木氏は悩んだ。

その時、「茶木には能力では勝てないけど、自分は責任と命をかけて(茶木氏と)一緒に仕事するよ。」と長妻氏が言った。

相手に対して全面的に信頼を預けることは勇気が必要。長妻氏は茶木氏に対して、行動でも言葉でもそれを示してきた。「自分も長妻氏に信頼を預けよう」。そう決心し、目標に向けて再び走り始めた。

また、資金が少なくなったこともあった。アニメソングを扱うバーを急遽継ぐことになったが、なかなか軌道に乗らなかった。しかし1人で悩んでいた時と違い、お互いに信頼し合った相棒がいることは茶木氏の精神面を楽にさせた。

また、「自分が2人分を稼ぐから」と長妻氏がバーの運営を全面的に担当することで資金面での不安を引き受けてくれた。その結果、茶木氏は起業に向けての事業計画を一気に練り上げることができた。

 
そして2017年11月に創業。2人が出会って3年、追いかけ続けた夢の1つが叶った。

その後もアニメや漫画、コスプレに関するイベント・商品企画事業のほか、コスプレ衣装が欲しい人と制作者のマッチング事業も行う。バー部門は現在も長妻氏が運営担当だ。

今年のコロナ禍では同社も影響を受けた。その中にあっても長妻氏が主体となってスタッフをまとめ、茶木氏は社長としての仕事に集中することができた。

ますます拡大傾向にあるオタク文化。「世界中のオタクの夢を実現する」という目標に向けて、まだまだ2人は走り続ける。

 

代表取締役 茶木盛暢氏(右)と長妻氏(左)

(取材・文/大阪産業創造館マネジメント支援チーム プランナー 中尾 碧)

2020年08月27日
株式会社オタクラウド
代表取締役 茶木 盛暢氏
長妻氏
事業内容/イベント企画・運営、コスプレ・創作アイテムオーダーマッチングサービス・バー運営

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