プレスリリースの作り方

【プレスリリースの作り方】メディアの目にとまる「キャッチフレーズ」の成功事例

2019.02.14

「メディアに取り上げてもらえるプレスリリースの作り方」vol.10
元毎日放送記者で、ラジオ報道部長なども務めた大谷邦郎氏がお届けする連載です。

プレスリリースは、お金をかけずにメディアに取り上げてもらえることから、中小企業にとってはかけがえのない“武器”です。それだけに、その特徴を知り、扱い方を学び、日々研鑽してもらいたいものです。
そこでこのコーナーでは、元・経済記者のボクがリリースをメディアに取り上げてもらえるそのポイントを、具体的事例を基に解説していきます。
さぁ、皆さんも一緒に学んでいきましょう!

今回は「禁じ手」かなぁ?(汗)
これ、紹介していいかなぁ?(大汗)
悩むところではありますが、もうこうして書き始めたのですから、仕方ない。とりあえず紹介しちゃいましょう。
プレスリリースで最も知恵を絞るのは冒頭のキャッチフレーズ部分!この部分で上手くアピールさえ出来れば、記事になる可能性がグッと上がるのですから、ここは考えて、考えて、考え抜きましょう。
その結果が、今回はこちらです。

あぁ、冒頭の1行をご覧ください。



何と「伏字」のキャッチフレーズ!それも、あの大手会社をディスっているように見えるではありませんか!?(いや、決して、そんな意図はございません)しかし、しかしです。これが一番、読み手の方にこの会社の事業をイメージしてもらえるのではと思ったからなんです。

では、その結果は?

当初は専門紙が取り上げてくれる程度で、その反響の無さに少しガックリしていたのですが、これも、以前、このコラムで申し上げましたが「待てば海路の日和あり」。その後、毎日新聞さんが、さらにその後、日経新聞さんが紹介して下さり、さらに、ついに念願のテレビ取材までも入りました。いやぁ良かった!良かった!確かに、こんな表現はどうだろうかというアイデアは出しましたが、実際に、そのアイデアを用いるのは勇気のいること。その勇気に拍手です。

株式会社Review(リビュー)のみなさん。写真中央が代表取締役 CEO 藤本 茂夫氏。

しかし、なんでもかんでも、こんな手法が使えるかというとそうではありません。そこは誤解しないでくださいね。
そこには、実際、裏付けがあった。大手企業にも負けない実績、それも一目瞭然なほどのデータがあったからこその成せる業なのです。
さらに面白かったのは、その大手IT企業に負けないデータを収集したのは、実は、主婦や学生に高齢者の皆さんで、自らの足を使って調査をするといった何ともアナログな「人海戦術」だったという点。いわゆる表と裏の「ギャップ」があったことも、メディアが取材してくれた大きな要因だったと思われます。
さらに、今回は、あのホリエモンさんが、途中参戦!「この会社、面白いね」というような趣旨をツイートして下さったのも、追い風になりました。
大手企業を相手に回し、有名人を「味方」につけて、メディアへの露出を果たす。ほら!中小企業でも、ちゃんと出来るんですよ!
(文/大谷邦郎)

大谷 邦郎氏
1961年、大阪・堺生まれ。 1984年にMBS(株式会社毎日放送)に入社。
大半をテレビ・ラジオの経済記者として過ごし、経済番組の制作にも携わる。その後、ラジオ報道部長、宣伝部長を歴任し、「取材する側」と「取材される側」の両方を経験。そのキャリアを活かし、2016年11月に独立し 「情報発信」や「危機管理広報」などに関するセミナーやコンサルを企業や大学・自治体などで行っている。現在「グッドニュース情報発信塾・塾長」。
著書:『関西唯の人 〜仕事を楽しむ人の図鑑』(星湖舎)等

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