Vol.5 倉庫など運輸業用建物の建築が極めて活発な「住之江区」
2018.09.18
ネット通販など無店舗小売業の成長が近年著しい住之江区。
店舗機能を代替する大型・最新鋭の物流施設により、スピーディーに配送の管理ができるようになりました。そこで、今月は倉庫など運輸業用建築物の建築状況を分析しました。
過去3年における建築物の延べ床面積の動向でみると(図参照)、住之江区が総じて最も活発で、全市シェアも年々増加しています。ただし、1棟当たりの床面積は縮小傾向が続いており、物流適地の制約が顕在化しつつあるようです。
住之江区に倉庫建築が盛んな背景には、
[1]阪神高速湾岸線の出入口が3ヵ所あり、大阪港線の天保山ICとも近く、陸送に便利なこと、
[2]咲洲にはコンテナターミナルや外貿多目的埠頭などの港湾機能が集積しており、海運の利便性が高いこと、
[3]準工業地域などの適地が広く、かつ地価が比較的安価である(準工業地域、工業専用地域の平均で13万円/㎡)こと、
などの理由に加え、
[4]2万人以上が居住する南港ポートタウンを内包しており、倉庫で就業するパート人材の確保が近くで可能なことも大きいと思われます。
(取材・文/大阪産業創造館 徳田裕平)
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