産経関西/産創館広場

社員一丸で支える高い技術力

2012.07.16

 樹脂の精密射出成形、インサート成形において高い技術力で注目を浴びている株式会社ダイプラ(大阪市東成区)の会長、大東章男氏は、当初、会社を継ぐことは選択肢になかったという。もともと貿易商社に勤務し、その後アメリカへ1年間留学した。帰国後、実際の仕事を見て、後を継ぐかどうかを決めようと考え、最初はプラスチック部品の組み立てから始めた。仕事を進めていく中で、古参の職人と接する度に「継ぐには会社内で一番の技術者にならなければいけない」という想いを持つようになり、技術講習会の参加や独学などでさまざまなものを吸収し、一番の技術者となった。現在大手樹脂メーカーの技術顧問を兼任し、活躍している事実がそれを証明している。実際に大手メーカーが自社では出来ない仕事を依頼してきた時にも、それをたやすく作ってしまい、技術者らが驚くことがよくあるという。

 またその技術を確固としたものにするため、性能の高いドイツ製の成形機を導入、今では工場にある10台の成形機のうち7台がドイツ製だ。培った技術力と高性能の機械とをあわせることにより、他社にはできない難しい成形を普通に行ってしまう。その一例が「スーパーエンプラ」といわれる極めて高強度で、耐熱、耐薬品性をもつ特殊樹脂の成形。この技術は日本でもトップクラスとされる。

 また、事業自体にもこだわりがある。「自動車」と「家電」分野には進出しないという。理由は「どこでもできるから」と、考え方は非常にシンプルだ。自社の事業に付加価値をつけるため「高い技術力」「短納期」「適正コスト」「対応力」を武器に、特殊音響機器や産業機械部品、センサー部品など難易度の高い事業に取り組んでいる。

 次にめざす目標はダイプラを一流企業にすること。「一流企業とは地元の人が勤めたいと思う企業であり、最高の技術、最高の環境、最高の給料を備えた企業のことだ。そして社員皆が幸せになることが何よりも大切」と大東氏は語る。氏の熱い想いのもと、スタッフが一丸になり邁進(まいしん)することにより、ダイプラが一流企業になるのは遠い未来のことではない。

(大阪産業創造館 新産業創造推進室 プランナー 村上誠)

㈱ダイプラ

▲会長自ら技術を伝えることが、高い技術力を生み出す根幹となる。右は大東氏

株式会社ダイプラ

http://www.dai-pla.com/