「削れないものはない」あらゆる 難削材に対応する確固たる技術力
2012.08.10
創業は1986年と歴史は浅いが、技術力は相当なものだ。CAD/CAMを使った3次元の金属加工をはじめ、あらゆる難削材に対応できる金属加工技術を持つ。「機械加工において出来ないものはない」そう豪語するのは、代表取締役の西原孝氏。
そんな同氏の経歴は実にユニークだ。「もともとインテリアデザイナーをしていました。知識と言えば、大学で金属工学を学んでいたくらい。機械操作も初めの頃はマニュアルを見ながら動かしていました」。人脈もコネも持たず起業したがゆえに、当初は失敗と苦労の連続「見積もりを間違えて大損をした、なんて経験は数え切れません。技術面にしても然りです。経営は大変でしたが、それでも“絶対やってやる”という強い思いはどんな状況にあっても揺らぐことはありませんでした」。
こうした信念と地道な取り組みによって少しずつ取引先を開拓し、信頼と実績を重ねていく。さらに、「何もわからないけど、人が嫌がることをやろうという気概がありました」と、敢えて技術的ハードルの高い難削材の依頼も積極的に受けた。
その甲斐があってか、あらゆる難削材に対応できる技術ノウハウを蓄積。原子力発電関連パーツ、H2ロケットのタンク、航空機の車軸、東京スカイツリーの免震装置など、あらゆるフィールドでその技術力は真価を発揮し、さまざまな案件が舞い込んでくるようになる。
原子力関連装置を扱う手前、厳格なサーべイを受ける同社。それだけに、品質管理は徹底されている。「すべての納品物に必ず検査表を添付しています。そのおかげもあり、3年間クレームゼロを続けています。」技術力に裏づけされた確固たる自信を、そこに垣間見ることができる。
