大阪の魅力を再発見!大阪水上タクシー
市内を川が巡り、古くから水上交通が発達してきた大阪。船を使った暮らしをもっと楽しんでほしいという思いで、さまざまなリバークルーズを展開するダゼロ。用いられている船はベネチアの小型クルーザーだ。
ベネチアはアドリア海の潟の上に形成された水の都。そのため、水上交通に用いられる船は海と川を両用できる。ダゼロのツアーが大阪市内の水路のみならず、臨海の工場地帯まで足を伸ばすことができるのはこのためだ。
山本氏はかつて、料理人としてベネチアで7年ほど暮らした。富裕層が水上タクシーでホテルにアクセスしたり、船上で記念日を祝う文化が定着するベネチアでの経験が事業のベース。
「ホストとゲスト、もてなす側ともてなされる側、ともに洗練されている。ここ大阪でも、移動や観光の手段としてのみならず、船上での優雅なひとときを提供していきたいと考えています」。
統合型リゾート(IR)構想や2025年の大阪・関西万博に向けて、大阪の観光需要はさらなる増加が見込まれる。ホテルと提携し、市街地とIRとを結ぶ航路を開設すれば、快適な交通手段を提供できるだろう。
現在は国内顧客が大半だが、今後は海外の代理店や観光系企業とネットワークを築き、増え続けるインバウンド需要に応えていく考えだ。
加えて、柱になるのがアニバーサリー事業。花火会社とコラボして、自分たちのためだけに打ち上げられた記念花火を船上から楽しむプランは、ブライダルやプロポーズなど記憶に残る瞬間を演出する。ウエディングドレスやシューズのオーダーメイド企業とのコラボでは、船内でのウエディングパーティや婚前撮影(前撮り)のプランを展開。
「この他、水上飛行機を使った遊覧飛行を行う企業と一緒に空路とクルーズをシームレスにつなぐサービスなど、さまざまな可能性を模索しています」。
最終的には関西空港から大阪市内、淡路島、瀬戸内まで幅広いエリアをカバーしたい、と山本社長。
プライベートジェットで日本に乗り付けてくる富裕層をも満足させるサービスで、「B級グルメだけじゃない」大阪の観光資源を新たに生み出していく。
(取材・文/北浦あかね)
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