《講演録》モノを売るな! 体験を売れ!つながりで売る、SNS時代のやり方
《講演録》2019年10月10日(木)開催
【エクスペリエンス・マーケティング セミナー】
モノを売るな!体験を売れ!つながりで売る、SNS時代のやり方
藤村 正宏氏(フリーパレット集客施設研究所 主宰)
「モノではなく体験を売る」という視点のエクスペリエンス・マーケティング(以下エクスマ)は、いまやマーケティングの標準的手法。時代とともに進化するエクスマをビジネスに活かす方法について、創始者が自ら語った。
▶SNSは人と人との関係性をつくる優秀なツール
私が主宰する、経営者やビジネスリーダー対象の「エクスマ塾」では、フェイスブック、ツイッター、インスタグラムはやったほうがいいと言っています。なかでもツイッターは、「どうやってフォロワーを増やすか」「どうやっていい発信をするか」「どうやってつながりたい人とつながるか」などについて時間をかけて勉強します。
SNSは関係性をつくるための優秀なツールです。ツイッターでつながっている人と初めて会うときには、すでに昔からの知り合いのような関係性ができている。例えば、東京に住んでいる人が「相続について誰かに相談したい」と思ったとき、SNSのつながりのなかに相続の専門家がいれば、その人が沖縄に住んでいても相談しますよね。SNSでいい関係性ができていれば、そこに仕事が生まれる。すでに既存客ができているのと同じことです。
▶SNSは最新情報が得られる情報収集ツールでもある
SNSは、これからの消費者となるZ世代(1995年〜2010年生まれ)やSNSをやってる人にとって、大切な情報収集ツールにもなっています。ツイッターは、「いま何が起こっているか」をリアルタイムで検索するのに最適。ラグビーのワールドカップを観戦しながら、ツイッターをしている人は多かったですね。「#ラグビーワールドカップ」で検索したら、いま起きたペナルティについて解説してもらえるなど、スポーツの新しい楽しみ方ができます。インスタグラムなら、流れてくる商品のなかで気になるものあれば「#商品名」でユーザー評価を確認。その後に、グーグルかヤフーで検索するというところに特徴がある。固有名詞で検索するから、販売側にとっては有利です。
今年の7月に、「ファッションの情報源として、インスタグラムがグーグルを抜く」というニュースが出ました。フェイスブック、ツイッター、ユーチューブを加えると、48%の人がSNSで検索しているというデータも。つまり、SNSをやっていない人は、48%のお客さんを逃しているということです。
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