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≪講演録≫愛され、リピートされる秘訣~「CoCo壱番屋」創業者・宗次氏が大切にする顧客満足~

 

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≪講演録≫2014年9月17日(水)開催
【プレミアムトークライブ】愛され、リピートされる秘訣~「CoCo壱番屋」創業者・宗次氏が大切にする顧客満足~
株式会社壱番屋 創業者特別顧問 宗次 徳二氏

オンリーワンでなくナンバーワンに
今日お話をさせていただいた中から何か一つでも「なるほど」と感じ、明日から続けてみてください。続ければ、結果は出ます。いいと思ったらやり続ければよいのです。ただし、やり続けることが一番難しい。何でもいいから目標を持ち続けて、1年、3年、5年、10年、20年、30年とやり続けてみてください。

私は毎日3時55分に起きています。「さあゴー、ゴー」です。おそらく早起きでは日本一でしょう。もっと早くに起きているという人があれば、私は負けるのが嫌ですから3時45分にします。努力すれば日本一になれる。日本一は気持ちいいものです。オンリーワンではなくナンバーワンです。

毎日90分、町の掃除を続けているのも日本一でしょう。名古屋のメインストリートである広小路通の413mのグリーンベルトと南側の歩道の掃除をし、樹木の下の小さな花壇の手入れをしています。6時半から8時まで毎日やります。いろいろな人が入れ替わり立ち替わり手伝ってくださいます。昨年、1人だけ365日続けた方がいました。今年の12月で2000回を迎えます。なんでもいいからコツコツとやり続ける。経営でも大事なことは地道に積み上げることです。

私は、53歳の時に経営から引退し12年になります。66歳になりました。嫁さんは60歳まで経営に関わって、完全に社業を現在の社長である浜島に譲りました。私の肩書きは創業者で、経営にはまったく立ち入りません。役員ではありませんから一度もストレスを感じたことはありません。「もう好きなようにやってくれ」と。報告はしなくていいし、相談してもらっても困る。事業承継の成功事例としても日本一ではないでしょうか(笑)。

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勢いや力ではなく、姿勢こそが大切
ココイチを始める前に2軒の喫茶店を営んでいました。それまで不動産業を営んでいたのですが、昭和49年のあるとき、「喫茶店でもやろうか、ママ」と言ったら、「やりたいわ」と言うので、知り合いの不動産屋さんに電話してみました。すると、「今手付が流れた店があります」と言うので、「それでいいです」と決めました。どこでも良いから早くやりたかったのです。

よく「市場調査しないのですか」と驚く人がいます。半径何m以内にどういう人が住んでいるか、前の道路に何人歩いているか、何台の車が通ってというのを調べて何になりますか。私たちの目的は、自分たちの店を気に入っていただいて口コミで広めていただいて、やがては繁盛する店に仕立てていく商売ですから、市場調査など必要ありません。

その分、苦労します。立地は悪かったとしても、そこで鍛えられて、感謝の気持ちが伝わるような商売をすれば応援してくれる人がいる、ということがわかってきます。店の前にプランターの花を植えて、オーナー自らが毎日水をまいて、向こう三軒まで掃除をして。そういう姿勢こそが大切なのです。営業力、企画力、商品開発力も必要ではあるけれども、そういった勢いや力は真っ先に必要なことではありません。まず人間性、生き方、姿勢がよくないと、長続きはしないものです。

当時の喫茶店には、マスターがカウンターの中でタバコを吸いながら常連さんと競馬新聞広げているような店が多くありました。ランチタイムのピークが終わったら従業員がお客様用の椅子に腰掛けて昼ご飯を食べたりしていたのです。そんなことは絶対許せません。私はお客様第一に考える姿勢でやれば絶対に繁盛すると信じ、笑顔であふれた店にしようとしました。

1人目のお客様が店の外に姿が見えただけで拍手をするのです。「ママ、お客様だよ」と。「さあ頑張ろうね」と。毎朝それを繰り返す。嬉しくて、感謝したくて、ようこそという気持ちでお迎えしたくて自然に拍手が出てくるのです。「お客様を笑顔で迎え、心で拍手。お一人お一人を拍手喝さいでお迎えしよう」という標語が半年後にできました。

それからは友人も1人も作らず、クラシックのコンサートには1度行ったきり。映画館、クラブ、スナックのたぐいも一度も行っていません。とにかく自分はこの商売、経営に身をささげようとやってきました。

名古屋で喫茶店といえばコーヒーの料金でトーストと卵がつくモーニングサービスが当たり前で、おつまみのピーナツがつくのも当たり前でした。でも私はモーニングサービスもしなかったし、ピーナツに30円いただきました。今日までコンサルタントについてもらったことは一度もありません。人脈を作るための集まりに出たこともただの一度もないです。全部自己流です。道なき道を全部自分で切り開いていこうとしてきました。だから素人商法です。でもその素人商法がよかった。業界の常識、既成概念、固定観念…。そんなものは不要です。いきなり何百億の商売をしようというのであれば社会や世間の流れも踏まえたほうがよいのでしょうけれど、わずか月商数百万円の商売からスタートするためには必要ないでしょう。

金融機関からの融資も一度も断られたことがありません。もちろん最初は散々苦労して信金から何とか500万円を借りて喫茶店を始めたのですが、その後1999年9月に借入残が154億9千万円になるまで地銀、都銀、政府系金融機関まで一度もノーと言われたことがありません。あるとき信金の理事長に「なぜ貸してくれたのですか」と聞くと、「いつも目標を追い続けてまじめにやっている経営者だから、着実に店も増えているから全面的に応援しようと本店で決めさせてもらった」という答えが返ってきました。やはり一番は姿勢です。「まじめ、誠実、裏表がない、公明正大な人でないと貸せません」ということでした。

公明正大な経営をすることも大切です。税金の問題、最近では偽装の問題でもそうです。税金でいえば『特調』というすごい税務調査、すなわち地方税務署から4人、国税から4人が合同チームで一週間入る調査を受けたことがあります。いきなり入ってくるんです。背広を着て朝ちょうど9時くらいに。最初はびっくりしました。それで4年後にまた来ました。1回目は修正ゼロでした。2回目もちょっとした2つの修正だけでした。3回目、4回目は国税だけの査察で何一つ出ませんでした。見解の相違もなければ単純なミスもない。「珍しいです」と3回目のときに言われました。

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2014年10月23日
株式会社壱番屋
創業者特別顧問  
宗次 徳二氏
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