プロスポーツ3チームの集積を生かし、スポーツ産業を盛り上げる 「マジか!?舞洲!!」舞洲プロジェクト
― スポーツ産業の視点では?
榎木谷:大阪市では昨年3月に「大阪市スポーツ振興計画」を策定しました。2019年にラグビーワールドカップ、2020年に東京オリンピック・パラリンピック、2021年に関西ワールドマスターズゲームズと国際的なスポーツイベントが3年連続で開催される「ゴールデン・スポーツイヤーズ」を好機をとらえ、市民がスポーツを通じて心身共に健康になることと共にスポーツによる地域・経済活性化をめざしています。
プロジェクトの「商品・技術開発事業」ではプロスポーツチームと大企業、大阪の地元企業、ベンチャー企業とのマッチングを支援しています。昨年度は、3チームが抱える課題に対して企業が提案を行うビジネスマッチング事業を行いました。
セレッソからは100万のいいねを持つフェイスブックを活用した新たなビジネス創出、エヴェッサはチームを知ってもらうための選手のブランディング、オリックスからは大阪に本拠を置いていることを知ってもらうためのブランディングについて、加えて舞洲エリア全体の課題として交通アクセスの解決方法についても提案を募りました。
― 結果は?
榎木谷:それぞれについて多くの提案がありました。単に各チームと企業を結びつけるだけでなく、ビジネスマッチングの場を通じて知り合った企業同士が、これをきかっけに新たな事業を創造し、舞洲から日本へ、そして世界へと発信できるような事業がここから羽ばたいていくことができればよいなと期待しています。
今年は大阪市が実施するIoTサービスの実証実験※のフィールドとして舞洲エリアを活用していただくことにもなっており、新たな技術の実用化に向けたチャレンジの場になっていけばと楽しみにしています。
― 今後の活動目標は?
榎木谷:舞洲プロジェクトにはプロスポーツ3チーム以外に、競技団体を統括する大阪市体育協会をもつ大阪スポーツみどり財団や舞洲障がい者スポーツセンターを管理する大阪市障害者福祉・スポーツ協会などにも参加してもらっています。またテニスコートなどの施設、宿泊施設なども集積しています。
2020年にオリンピックとパラリンピックもありますので、今後はより多くのスポーツを巻き込んで、ゴールデン・スポーツイヤーズの盛り上がりも利用しながら、「スポーツ振興計画」で掲げる目標「市民のスポーツ実施率65%」に近づけていきたいと考えています。
河合:情報発信においても3つのプロスポーツチーム以外の情報や舞洲エリア全体の情報も積極的に発信し、各施設が有機的につながって、舞洲エリアに来られた方が施設を相互に行きかい、にぎわいが生まれる仕掛けもつくっていきたいと考えています。
(取材・文/山口裕史)
※公共空間でのIoTやロボットテクノロジーを使った製品・サービスの実証実験を日本全国から募集します。場所は、大阪南港の複合商業施設ATCと、今年度より大阪・舞洲のスポーツ施設(野球場や体育館など)でも実施。
詳しくは>>>https://www.imedio.or.jp/experimentation
大阪市経済戦略局
スポーツ部スポーツ課
川上利恵氏、榎木谷達人氏、西口耕一氏、河合克俊氏
【舞洲プロジェクト公式サイト】http://maishima.osaka
【舞洲Voice】https://maishima-voice.osaka