業界に先駆けて性能評価設備を導入 環境や人々の健康を守る高品質エアフィルター
家庭用空気清浄機をはじめ、医療用機器、自動車、クリーンルームからオフィス、住居に至るまで広範囲にわたりエアフィルターは活用されている。その開発の歴史は産業構造の変化とともに発展し、現代社会において欠かせないものとなった。
エーエフ工業はエアフィルターの開発から金型製作、製造、性能保証まで一貫対応。「空気抵抗はそのままに、集じん性能を1.5倍にして欲しい」など、顧客からの抽象的な要望にも、ろ過材料のプリーツ方法やセパレーターを工夫するなど、試行錯誤を繰り返しながら、確実に対応している。空気中から微細なゴミを取り除くFFU(ファンフィルターユニット)などに使用されるHEPAフィルターならば、0.3ミクロン粒子を99.97%以上捕集することが可能だ。
「地味なことをコツコツとやってきました」と藤村氏は謙遜する。しかし、空気環境や人々の健康を守るという思いは強く、事業の随所に現れている。例えば製品ラインナップで目を引くのが、集じん機用カートリッジフィルター。まだ国産のエアフィルターが少なかった1980年代に考案された、画期的な製品である。また1995年頃、同業者に先駆けて、日本電機工業会の規格に適合した性能評価設備を導入。脱臭や集じん性能、風量、静圧などを測定することで品質管理を徹底し、エンドユーザーに安心感を常に与えてきた。
さらに各種エアフィルターの洗浄再生サービスや、工場空質改善サービスにも注力する。「大規模な投資を行わなくとも、既存の空調にフィルターを設置することで、VOC濃度の低減が可能です。環境や人々の健康を守るという初心を貫き、総合的な面から産業界の発展に貢献していきます」。
▲セラミックフィルターの製作は、国内では同社のみ。工場用油煙の捕集に優れた連続多孔体構造。再度焼成処理を行い再生できるため、環境にもやさしい。
▲「機能性商品にとって最適な形状を考え、常識にとらわれることなく、新しい素材や加工技術を積極的にとり入れてきました。ナノファイバーにも注目しています」と藤村社長。