【ロングインタビュー】新興国総オンライン化をめざし、BOPマーケットに挑む
―従業員のマネジメントなど苦労が多いのでは?
現在、従業員は25人。フィリピン、インドネシア、ベトナム、インドに散らばって、サービスを浸透させています。ディー・エヌ・エー時代に学んだ成功体験をそのままフィリピンに持ち込んでも通用せず、日々学びを続けている状態です。
たとえば採用活動時、日本人に対しては、いかに成長欲求を満たせるか、チャレンジできる環境か、という部分を中心に説明をしているのですが、フィリピン人は日本よりもずっと給与にシビアで、高い給与や待遇を求めてジョブホッパーになる人も多くいるため、日本人のマネジメントで安定した会社であること、福利厚生が充実していることなどを説明することも多くあります。
極端に言うと、安定した仕事があればじゅうぶん、高いミッションなんていらない、という人も多いです。
こちらはあくまで一例ですが、文化やバックグラウンドがどうしても異なるため、より丁寧なコミュニケーションを心がけています。シビアなマネジメントをしたら大変なことになります。かつての日本企業がやっていたような、「今日は飲むぞ」みたいなコミュニケーションが意外と重要だ、と思っています。
―社会を変えるビジョンを持っていますが、これからどうなるのでしょうか。
まだまだ小さなサービスです。少しでも早く、安く、多くの人にインターネットが利用できる環境づくりに向けて挑んでいますが、そのためにはユーザーを増やし、それとともに自分たちのビジネスに賛同するスポンサー様を集めていく必要があります。
当面の大きな目標はユーザー数を億単位に乗せ、「携帯電話料金は無料なのが当たり前」という社会をつくること。そのために魅力的なサービスを提供し続けていかなければならないと考えています。
▲Co-founder&CEO 深田 洋輔氏
YOYO Holdings Pte. Ltd.
Co-founder&CEO
深田 洋輔氏
従業員数/25名 設立/2012年
事業内容/新興国向けにモバイル通信料金を無料化するサービス「PopSlide」の開発・運営。