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菌・ウィルスや臭いもシャットアウト フィルム技術で医療介護分野へ

sumiron

 

スミロンの「エコムシュウ」は、使用済みのおむつをベッドサイドですぐに袋状に密封できる装置だ。投入口に置かれたおむつは、二つのスポンジローラーの間に吸い込まれる際にフィルムに挟み込まれ、圧着する仕組み。パウチのように熱をかけないため時間を要さず、電気代も抑えられる。感染症対策としてだけでなく、臭いを抑えることで患者のQOLを高めたいと考える医療機関で続々と導入が進んでいる。

同社は、液晶テレビや自動車の塗膜保護などに使われる表面保護フィルムのメーカー。もっぱら電機メーカーを主要顧客としてきたが、ある医療関係者から「おむつをフィルムでパックできないものか」と相談されたことをきっかけに未知の医療・介護分野に挑むことになった。手作業では負担が大きいため機械式にしようと思いついたまではよかったが、出来上がった1号機は背が高く、重く、値が張った。「現場のことを考えずに作ってしまった」と中西氏は反省する。

「軽く、小さく、安く、楽に」を合言葉に、材料に使うステンレスを樹脂に替えて軽量化を図るとともに、部品を小型化した。また、センサーを使い、投入口に置いたおむつを自動的にパッキングできるようにするなど看護師に負担をかけないための改良を重ねた。2年前、1号機から値段を3分の1に抑えた4号機を発売すると一気に導入先が増え、現在までに650台の納入実績がある。新たな業界だけに営業面でも苦労した。当初は飛び込みで病院を訪問したが門前払いが続き、出入りの医療機器商社と関係をつなぐ営業に改めた。

現在は、「病院側から入れたいと言ってもらえるように」と、積極的に医療関連学会の展示会に出展し「エコムシュウ」のブランドイメージの定着に努めている。医療関係者から相談を持ち掛けられることも増え、人工肛門を使う患者向けに、排泄物の入った袋を簡単にパックできる商品も送り出した。

他にも医療機関、介護施設で必要とされるパッキングのニーズに応えるべくいくつかの開発が進んでいる。「この仕事は、たくさんの人から、ありがとうと言われることがモチベーションになる」と中西氏。「不快を快に、不安を安心に」をテーマにさらなるニーズを掘り起こす。

2012年09月10日
株式会社スミロン
取締役 クリーンケア製品部 部長  
中西 雅之 氏

設立/1972年 資本金/9,600万円 従業員数/155人
事業内容/建材用表面保護フィルム、自動車塗膜保護フィルム、光学シート用保護フィルムのほか粘着クリーナー、粘着マット、衣料・介護用製品の開発・製造。

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