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熱を放散する塗料 狙うは自動車・電力市場

yukawa

電気製品にとって、故障や誤動作、製品の短命化を引き起こす原因となる熱は大敵だ。この対策として、発熱する器具に取り付けて、熱の放散によって温度を下げるヒートシンクやファンをセットにした機構が組み込まれている。だが、製品の小型化とともに基板の高集積化が進んだことで以前に比べてさらに熱が逃げにくくなっており、メーカーの頭を悩ませているのが現状だ。

ゆかわが商品化した「冷却革命」は、この金属管やヒートシンクなどに使う耐熱(放熱)塗料で、表面部の放熱を促して温度を下げる働きを持っている。同様の機能をうたった塗料はこれまでにもたくさん市場に出されてきた。「ところが、塗料自体が高熱でぼろぼろになって機能を失ってしまうため、耐久性が弱く、寿命が短いとのイメージが定着してしまっていた」と湯川氏は言う。

ぼろぼろにならないためには、しっかりと金属などの材料にくっつく付着力、熱によって伸び縮みする金属の動きに追随する靭性、さらには耐熱性が求められる。そこで専門の技術者を顧問に迎え、塗料を構成するシリカと水酸基の化学結合を調整することで、この複雑な“方程式”の解を見つけ出した。特許を取得し「冷却革命」のネーミングで4年前に発売した。

だが、営業のために説明に出向いても返ってくる答えは「そんなことできるわけがない」。「従来製品で懲りていたメーカーの担当者は、まゆつばものとしか見てくれなかった」と湯川氏。放熱性を実感してもらうため、「冷却革命」を塗布した金属板を用意し、目の前で火を使って熱し、その後の放熱度合いを体感してもらった。併せて、サンプルを提供し、実際に製品に塗布して性能を検証してもらう地道な営業を続けた。数年を要する検証の成果が最近になってようやく出始めている。リチウムイオン電池への採用が決まり、国内、海外のLEDメーカーにも採用に向け話が進んでいるという。

当面はLEDや蛍光灯など照明分野を中心に市場の開拓を狙うがラジエーターを使う自動車メーカー、トランスを使う電力会社など、熱に悩まされている業界は多く、マーケットは限りない。「どの業界も、温度を1度下げるのに必死になっている。しっかりと実績を積み上げて導入先を広げていきたい」と話している。

2012年09月10日
ゆかわ株式会社
代表取締役  
湯川 彰氏

設立/1990年 資本金/1,300万円 従業員数/8人
事業内容/家庭で簡単にフッ素加工ができる「フッ素革命」及び高速放熱コーティング剤「冷却革命」、次世代LED照明「G-shine」の開発・販売。蒸気ロスを大幅に削減できるスチームトラップ「SP-CRD」及びバッテリーの寿命を約2倍にする「パルスビーム」の販売も行う。

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