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特性生かす新商品 可能性広がるマグネシウムで勝負

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アルミニウムの3分の2という軽さに加え、吸振性、比強度、放熱性、切削性の良さ、独特の光沢感など、多数の利点をもつマグネシウム合金。その歴史は古く、航空機の部品では戦前から採用されてきた。反面、マグネシウムは管理不備による火災事故を度々引き起こしてきた歴史もあり、加工業には敬遠される素材に。現在では限定的にしか使われていない。

田村氏もこうした背景を知っていたが、高校時代の親友からマグネシウムの魅力を改めて聞き、すぐに事業化を決意。「管理を徹底すれば安全性に問題はない」と、自社工場での作業体制を整備した上で2005年からマグネシウム事業を開始した。実際に切削作業をすると、熱膨張もせず削りやすいことを実感。加工工程はほどなくしてクリアできた。

また、酸化しやすいという短所についても協力会社に表面処理を依頼。度重なる試作を繰り返し、ついにマグネシウム合金ZK60を使用したオイルフィラーキャップが完成、富士重工スバルへの納入を果たした。また、スピーカーアンプに使うインシュレーターも、吸振性に優れた特性が認められ、すでにメーカー2社へ供給している。

「扱いづらいが利点がたくさんあるマグネシウム事業は“ものづくり冥利”に尽きる」と田村氏。現在は自動車用部品・パーツ等を中心に取り組むが、アルミニウムなどの代替素材としてマグネシウムの可能性はまだまだ広がる。将来的には現在1割程度のマグネシウム事業の売上げを、主力の加工事業と比肩できるまでに成長させるのが目標だ。

 

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▲現場での安全管理には余念がない。

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▲機能性に加え、質感がデザイナーを惹きつけ、採用された富士重工スバル レガシー、インプレッサ用のオイルキャップ。

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▲マグネシウムの吸振性を活かしたオーディオパーツ「インシュレーター」。ノイズや振動を除去しクリアーな音を演出。

2013年02月10日
株式会社冨士精機
代表取締役社長  
田村 孝氏

資本金/1,000万円 従業員数/8名
事業内容/マシニングセンター、NC旋盤を使用する機械加工が主力。とくに高度な技術力が要求される工作機械の精密部品を製造する。2005年よりマグネシウム事業を開始。

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