必読!SNS基礎知識

【必読!SNS基礎知識〈5〉】SNS発信をしていれば商品・サービスは売れるのか?

2024.09.20

連載「必読!SNS基礎知識」
第五回「SNS発信をしていれば商品・サービスは売れるのか?」

皆さん、こんにちは。
今回は「SNS発信をしていれば商品・サービスは売れるのか?」について解説します。

企業がSNSを始める理由は主に「商品・サービスを売りたいから」。しかし、実際はSNSからの販売はゼロ、なんて声をよく耳にします。
では、なぜSNSで商品・サービスは売れないのか。 ポイントは3つあります。

一つ目は「SNSに商品・サービスを購入できる仕組みがない」からです。
たとえば、X(旧Twitter)やInstagramで、商品・サービスを販売するにしても、自社のオンラインサイトや問い合わせフォームなどへ誘導する必要があります。
導線を整えておかないと、購入はできません。ただ商品を紹介しただけになりますから、必ず買える場所へ誘導してください。

二つ目は、そもそもSNSを見ている人は、商品・サービスを購入しようと思って見ているのではなく、暇つぶしになんとなく見ている人が多いからです。そもそも購買意欲がなければ、いくら紹介されても購入とはなりません。
投稿が購入に結び付くわけではなく、アカウント設計から普段の投稿や交流を含め、トータルで価値を感じてもらっているからこそ、いざ商品・サービスを販売したときに購入してくれるのです。

三つ目は「人は売られると思うと逃げていく」からです。
自分がもしSNSを見る側なら、商品・サービスをガンガン売りこまれると、煩わしく感じるかもしれません。お客さまは、売られると思うとプレッシャーを感じますし、必要でないものであれば、なおさら見たくないと思うはずです。
SNSで商品・サービスを販売するときは、投稿の頻度を考えましょう。適度な告知は受け入れられますが、度を過ぎた告知は迷惑と思われることを肝に銘じておきましょう。

では、どのようにしてSNSで、商品・サービスを売るのか。
方法としては、日々の運用で「信頼残高」を貯めることです。このアカウントの投稿はいつも参考になる、勉強になる、ためになる、といった「価値提供」から、信頼は少しずつ貯まっていきます。「10倍価値提供」の精神が大事です。「信頼残高」があれば、それを引き出せますし、商品・サービスを購入してくれる人や応援してくれる人、ファンになってくれる人がいます。

自社の魅力をわかってほしい気持ちはわかりますが、情報発信は相手のことを考えて運用していく。「相手にとっての価値」に翻訳してSNS投稿を続けていきましょう。

(文/山下 悦令)

 
山下 悦令氏(合同会社スポットライト 代表/大阪産業創造館 経営相談室 経営サポーター)
グラフィックデザイナーとして、広告・パンフレット制作など、営業・ディレクション業務で、大手メーカーのカタログ制作を担当。さらに、販売戦略・企画、HP制作やSNS運用まで、幅広く『情報発信』や『売り方の提案』に携わる。売上げアップ・ブランディングの活動を、紙媒体からWEB・SNSをフル活用し、旅行業界紙の出版社・印刷会社・商社を経て、2022年3月に独立。独立後は、企業のnote執筆代行やホームページ作成・更新、情報発信やブランディングについてサポートしている。

合同会社スポットライト

代表

山下 悦令氏

https://spotwrite-fp.com