【プレスリリースの作り方】取材の争奪戦にもなった!?記者の心をつかんだ仕掛けとは?

「メディアに取り上げてもらえるプレスリリースの作り方」vol.11
元毎日放送記者で、ラジオ報道部長なども務めた大谷邦郎氏がお届けする連載です。

プレスリリースは、お金をかけずにメディアに取り上げてもらえることから、中小企業にとってはかけがえのない“武器”です。それだけに、その特徴を知り、扱い方を学び、日々研鑽してもらいたいものです。
そこでこのコーナーでは、元・経済記者のボクがリリースをメディアに取り上げてもらえるそのポイントを、具体的事例を基に解説していきます。
さぁ、皆さんも一緒に学んでいきましょう!

まず、率直に申し上げます。
「不動産」「美容」「飲食」業界は、なかなかプレスリリースを取り上げてもらいにくいです。なぜなら、これらの業界は「宣伝力」が物言う業界なだけに、記者側も「また宣伝かな?」と疑ってかかってしまうからです。
それだけに、これらの業界が出すリリースは質・量ともにレベルが高く普通だと目立たないため、記者の目に留まる「仕掛け」も必要不可欠になるのです。

今回も、少し難しいかな、と思いました。リリースの題材が「猫カフェのオープン」だったからです。「猫カフェ」だけじゃインパクトに欠けると思われましたが、ただの「猫カフェ」だけじゃなく「お一人様向け」だったことから、何とかなるかなぁ?とも思いました。ポイントは、タイミングや、何がしかの「仕掛け」を用意すること。そこで、ボクが提案したのは「オープンの日を2月22日にしよう!」と言うもの。2月22日は、そう「ニャンニャンの日」、「猫の日」。しかし、オーナーは、その案には乗らず、2月14日、すなわちバレンタインデーにオープンしたいと言ってきたのです。

話を伺うと、「おぉ!それはありかも!」と2月14日でGO!
その際のリリースがこれです。


“ぼっち”応援企画と銘打って、一人ぼっちでバレンタインデーを過ごす方に猫がチョコレートをプレゼントしますよ、という仕掛けを施したのです。
それは「心優しい企画」なのか、実は「冷たい企画」なのか判断に迷うところですが、イベントとしてはキャッチになる。しかし、重ねていいますが、こうした業界が取り上げてもらうのは、なかなかハードルが高い。そこで、我々が取ったもう一つの作戦は、郵送するためにプレスリリースを入れた封筒の宛名書きにあったのです。

2016年6月に開業した猫カフェにあにゃあのオーナー 長尾 昂氏(写真右)

新聞社に郵送する際は、例えば「社会部ご担当者様」「学芸部ご担当者様」と宛名を入れます。今回は「町ネタ」なので、社会部宛に送ることにしたんですが、どの新聞社も社会部は所帯が大きい。それだけに誰に回るかわからず、興味のない人の手に渡る可能性も大きい。そこで、我々が書いた宛名は・・・
「社会部 猫好きの記者 様」だったのです。
この作戦は大成功!部内で「誰が行くか?」と取材の取り合いになったと言うことですから、我々の思惑通りとなったのです。
いかがでしょうか?中小企業が手掛けるリリースには、間違いなく「仕掛け」が必要なのです。

(文/大谷邦郎)

大谷 邦郎氏
1961年、大阪・堺生まれ。 1984年にMBS(株式会社毎日放送)に入社。
大半をテレビ・ラジオの経済記者として過ごし、経済番組の制作にも携わる。その後、ラジオ報道部長、宣伝部長を歴任し、「取材する側」と「取材される側」の両方を経験。そのキャリアを活かし、2016年11月に独立し 「情報発信」や「危機管理広報」などに関するセミナーやコンサルを企業や大学・自治体などで行っている。現在「グッドニュース情報発信塾・塾長」。
著書:『関西唯の人 〜仕事を楽しむ人の図鑑』(星湖舎)等

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2019年03月14日

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