大成車輌株式会社~私に“気づき”を与えてくれる存在~

大阪産業創造館プランナー 中尾 碧がお届けする【聴きたい!社長の相棒】

社長だって一人の人間、しんどい時もあります。そんな時にモチベーションの支えとなり、「一緒に頑張っていこな!」と声をかけたい“人”または“モノ”がきっとあるはずです。当コラムでは社長のそんな“相棒”にクローズアップ。普段はなかなか言葉にできない相棒に対するエピソードや想いをお伺いしました。

【 vol.1 】大成車輌株式会社~私に“気づき”を与えてくれる存在~

大阪市東成区で、1962年設立の大成車輌株式会社に社長の「相棒」を伺うべくお邪魔した。

工事現場で使う一輪車やリヤカーなど産業用運搬車両の製造を主業とする。同社製のリヤカーを引っ張って4万キロを踏破した冒険家、永野忠志による「リヤカーマンって知ってるかい?」という本はメディアにも取り上げられた。

社長の寺坂氏は大成車輌一筋約30年。同族継承ではなく「サラリーマン社長」として就任した。

就任した当時は40代前半、社長として世間一般では若いといわれる年齢かもしれない。実際、周りの社長に認められず悔しい思いをすることもあった。

代表取締役社長 寺坂俊次氏

従業員時代とは違い、社長として会社を背負う立場。社長である自分の方針次第で会社の経営が左右される。「仕事をしっかりとして、会社を続けるんや」。この思いを忘れず、今では就任して7年が経った。

そんな寺坂氏の相棒は佐藤工場長。溶接を担当し、入社約10年になる。社長にも「ハッキリ言うタイプ」だ。

工場長への就任は今春。急な抜擢であったが、以前から佐藤氏が現場の効率化のためにずっと工夫をしていたのを寺坂氏は知っていた。製造業にとって現場の整頓は最重要課題。佐藤氏が工場長になってからは整理整頓が徹底され、現場は見違えた。

工場長 佐藤一樹氏

ある日現場に電気工事が入り、土日を挟んで普段の作業現場からレイアウトが大きく変わってしまった。本来は現場の復旧に頭を悩ませるところだが、月曜日の朝には佐藤氏の手で元通りに。「自分が言わんうちにやってくれた」ことが嬉しかったと寺坂氏。

日々、現場が気持ちよく動けるように気を配る佐藤氏の姿勢には、寺坂氏自身も気づかされることが多い。そして、佐藤氏が奮闘している姿を見ると、「自分もサボったらあかん、一生懸命せな!」と気が引き締まるという。

そんなまさに「相棒」の佐藤氏に今後期待することは人材の育成。最近若い従業員が入社した。特殊溶接を行う同社にとって高い技術力と仕事への姿勢の伝承は必須である。

整理整頓が徹底された現場で、一緒に会社を良くしていきたいという気持ちをともに、2人は明日も会社を引っ張っていく。

(取材・文/大阪産業創造館マネジメント支援チーム プランナー 中尾 碧)

2018年10月25日
大成車輌株式会社
代表取締役社長 寺坂 俊次氏
工場長 佐藤 一樹氏
事業内容/一輪車・リヤカーなどの産業用運搬車両の製造・販売

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