Vol.3 事業所の新規開設が最も活発な「北区」
新しく多くの事業所が開設される地域は活力があると考え、2014年から16年にかけての状況を24区と大阪市全体について分析しました。
開業率(図の横軸)、廃業率(縦軸)、および両者の差の開廃業率(斜めの線)の3指標で捉え、散布図を描いた結果、残念ながら全区で開廃業率はマイナスでした。
しかし、北区は-0.5%に過ぎず、開業率でも12.8%と最高を誇ります。大阪市全体よりも開業率が高い区は中央、浪速、阿倍野を合わせ4区だけという偏った結果となりました。
さらに、北区の状況を詳しくみてみましょう。業種別に開業件数をみてみると、“卸売業・小売業”がトップ、続いて“宿泊業・飲食サービス業”の順となります(※調査対象は事業内容が把握できる民営事業所に限る)。
開業率でみると、“サービス業(他に分類されないもの)”が11.0%でトップ、次いで“情報通信業”の10.6%です。“情報通信業”の廃業率は11.0%と開業と廃業が最も拮抗しています。
この状況が続けば、北区は大阪市内で有数のIT産業の街となりそうです。
(取材・文/大阪産業創造館 徳田裕平)
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