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地球を救う技術で世界の環境課題解決に挑む

2020.01.28

 
浮遊インフルエンザウイルスを“5分で99.9%除菌”し、悪臭成分の一つアセトアルデヒドを“15分で90%以上除去”する。

そんな画期的な壁掛けタイプの空間除菌・脱臭デバイス『ターンド・ケイKL-W01』をリリースしたカルテック株式会社。“ノイズレスデザイン”を実現した薄さとオシャレさも目を引く。

特徴は、独自の光触媒技術。酸化チタンを用いたフィルターに可視光LEDを当てることで、ウイルスや悪臭成分、カビの胞子などを分解し、有害物質が一切発生しないという。

「フィルターの交換が不要で、安全で使いやすく環境に優しい製品です。既存の常識をひっくり返すイノベーションだと自負しています」と、染井氏は胸を張る。

 

数ヶ月に一度浸け置き洗いするだけでフィルター交換が不要。

 
光触媒の実用化は、1967年に本多健一氏と藤嶋昭氏の研究から見出された。両氏共にノーベル化学賞候補に名前が挙がる“歴史的発見”だったが、光触媒の技術を使った製品は浸透しなかった。

 
【光触媒反応とは】

有機物質がフィルタに吸着すると強い酸化力(・OH)(O2-)によって水とCO2に分解される。

 
しかし、同社は光触媒をキーテクノロジーに掲げ、2018年に設立。OEMでインフルエンザ対策などに使える首掛けタイプの空気清浄機を大手電力会社に1万5000台供給すると共に、大手家電量販店のオファーを受け冷蔵庫用の保鮮脱臭機を開発・納品するなど実績を積み重ねる。

そして2019年12月、満を持して自社ブランドを展開。ECサイトや家電量販店などで販売する。

 

薄くて軽く、壁と一体化するデザイン。

 
「『ターンド・ケイ』をカルテックの光触媒オリジナルブランドとし、家庭用や業務用を問わず、幅広い製品を世の中に送り出す方針です。例えば家庭向けのペンダントライト。食卓に設置すると、すき焼きや焼き肉などの匂いを消します。業務用であれば介護施設での需要も大きいでしょう。BtoC、BtoB、BtoG(ガバメント)と多岐に渡るビジネスを加速させます」。

 
同社がめざす未来は、除菌や消臭に留まらない。汚染された大気や水を浄化するなど、“200兆円規模”と言われている地球全体の課題を解決するビジネスに挑む。

発展途上国に目を向けると、10人に1人は水を飲めない子どもたちがいる。同社は光触媒の技術で、農薬などに汚染された井戸水の毒素を除去し、安心して飲める水にする計画を推進。さらに腐敗の素となるエチレンガスなどを除去し、長期保存や輸送も可能になるという。

「そんな夢を実現するため、世界トップレベルを誇る光触媒の技術でさまざまな企業と連携を組みたいと考えています。近い将来、株式上場をめざしていますよ」と、染井氏は力強く語る。

──世界的な地球環境の課題を解決するという壮大なプロジェクトが、大阪から発進した。

 

代表取締役社長 染井潤一氏

(取材・文/仲西俊光)

 

カルテックも認定された【大阪トップランナー育成事業】とは

大阪トップランナー育成事業は、医療・介護・健康分野等において、新たな需要の創出が期待できる製品・サービスの事業化に向けてプロジェクトのブラッシュアップをサポート!さらに認定されたプロジェクトは、きめ細やかな個別支援を行い、市場化までを徹底的にサポートしています。
http://www.osaka-toprunner.jp/

◎カルテックの詳しいページは↓コチラ↓
http://www.osaka-toprunner.jp/project/introduce/kaltec/

カルテック株式会社

代表取締役社長

染井 潤一氏

http://www.kaltec.co.jp
https://www.turnedk.com
事業内容/光触媒製品の開発・販売