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【気をつけたいハラール問題】訪日ムスリムを受け入れたい!でも覚悟してますか?

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「ムスリム(イスラム教徒)を日本に招き、心から観光を楽しんでもらう。これが使命であり仕事」。ムスリムに特化したインバウンドツアーの草分けミヤコ国際ツーリストの松井氏はそう力を込める。

訪日ムスリムの受け入れを始めたのは、まだイスラム諸国からの観光客が少なかった6年前。きっかけは、視察先のドバイで出会った日本人の女性経営者で、現NPO法人日本ハラール協会理事長であるレモン氏からのひと言だった。

「彼女はイスラム教改宗者で、『日本でムスリムが安心して暮らせる環境をつくりたい。協力してほしい』と相談されたんです」。

来日したムスリムが最も困るのが食事と礼拝で、当時の日本には対応できるレストランや宿泊施設が限られていた。「相談を受けたことでムスリムの方々が日本でいかに困っているのかを知り、力になりたい」と決断。レモン氏とともに2010年、NPO法人日本ハラール協会を設立した。

活動目的の一つは、安心できるハラール食が提供できる飲食店を増やすための普及活動。「ハラール」とはイスラム法で合法を意味する言葉で、非合法なものは「ハラーム」として忌避される。たとえば非合法の豚肉は摂取不可で調理した包丁の使い回しもできず、同じく非合法のアルコールはその成分を含むみりんすら使用できない。

「信頼性の高いハラール食を提供するためのポイントは、豚肉とアルコールをキッチンから排除すること、そしてムスリムシェフが調理すること。受け入れを本気で検討する店舗にはそれだけの覚悟と責任感を持ってほしい」と強調する。

世界のムスリム人口は約20億人、そのうち10億人以上がアジアで暮らしている。なかでもいま、ムスリムの多いインドネシアとマレーシアの経済発展が著しく、両国からの訪日客が増加している。「要因の一つは国内の受け入れ体制が整ってきたから。先陣を切ってその流れをつくり出してきた自負があります」。

ムスリムは同胞をもてなす文化がある。「私もイスラム教改宗者の一人。ムスリム社員たちとともに、訪日ムスリムたちを温かく迎えて日本のファンになってもらい、訪日客や居住者を増やしたい。それが結果として日本のグローバル化と経済発展につながりますから」。

日本とイスラム諸国との懸け橋としてハラール対応の環境整備に余念がない。

(文・写真/高橋武男)

2016年06月07日
株式会社ミヤコ国際ツーリスト 代表取締役
松井 秀司氏

ムスリムに特化した訪日外国人旅行の企画・手配・手続きを行う。マレーシア政府公認のハラール認証団体として、世界水準のハラール認証活動も実施。

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