産経関西/産創館広場

運動と施術 心の疲れまで緩和

2012.12.17

 「一番の喜びは、お客さまが笑ってくれた瞬間だ」。運動(トレーニング)と施術(整体)を組み合わせ、顧客それぞれに合ったプログラムを提供し、マンツーマンのサービスを行う株式会社プレビッグ(大阪市中央区)の代表取締役、松村裕基氏は笑顔で語る。

 マンツーマンサービスを始めたきっかけは、自身が以前勤務していた大手スポーツジムで感じた葛藤が理由だ。顧客と日々接して個人差を実感しつつも、マニュアルに縛られたトレーニングメニューを与え、運動だけでは解消できない痛みや疲れを訴えられると、緩和のために治療院を勧めるしかない、という状況を目の当たりにしていた。

 「運動と施術の壁にぶつかった。それを取り除き、元気になってもらいたい」と思い、鍼灸(しんきゅう)の資格を取得。運動と施術を組み合わせ、マンツーマンのケアにより、安心してもらえるプログラムを考案した。
体に触れ、骨格のゆがみなどを画像診断し、各人にあったプログラムを作成。ライフスタイルの改善を図り、時には体以外の悩みなどを聴くことで信頼関係を築き、“心の疲れ”まで緩和する。

プレビッグ

 「信頼関係を築く上で重要なことは、顧客に興味を持つこと」
 運動中や施術中の会話だけではなく、顔色や表情、筋肉の張りなど身体の様子を見て、顧客の状態をつかむことが肝心なのだ。顧客が本当に求める治療を提供でき、それが信頼関係を深めるきっかけにもなる。
 また、松村氏は「信頼関係はお客さまだけではなく、スタッフ同士にも必要不可欠なもの」とも強調。松村氏の思いに共感した以前の職場の同僚が今のスタッフだ。各スタッフが担当した顧客に成果がみられない時は、問題点を全員で共有し、とことん議論する。時には全員で実際に運動を行い、課題を探る。こうしてスタッフ独自のよりよいマンツーマンプログラムを作り上げていく。

 スタッフ同士の信頼関係がなければできない。「発展途上だが、本当にやりたかったことをできるようになった。今後の課題はスタッフを増やし、多くのお客さまによいプログラムを提供することだ」と松村氏は語り、「これからも辛いだけのプログラムではなく、楽しく笑顔の出るプログラムを提供し続ける」。顧客から笑顔がこぼれた時が松村氏の思いが届いた瞬間なのだ。 
(大阪産業創造館新産業創造推進室 プランナー 村上誠)

株式会社プレビッグ

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