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タブレット端末で上肢リハビリ定量化

腕などの上肢に障害を持つ患者は国内で約50万人。脳卒中やパーキンソン病などで機能が低下し、震えに悩まされたり、思うように動かせないといった人にリハビリの施術が行われている。現在のリハビリ現場では、上肢の運動能力や巧緻(こうち)性の回復具合を把握するために紙とペンを使い、曲線をなぞったり、ある1点にペンを落下させる打点検査などが行われている。しかし、これらの検査では結果を客観的に判断したり、定量化したりするのが難しいため、回復状況も把握しづらい。

そこでアナログな手法で行われている打点検査を、タブレット端末を使うことでより分かりやすく定量化したシステムが「Trace Coder(トレースコーダー)」。開発しているのは、産業機器や医療機器などの制御ソフトウエア開発で下請けを行ってきた株式会社システムネットワーク(大阪市北区)。同社初の自社製品として、兵庫県立リハビリテーション西播磨病院(同県たつの市)と約2年前より共同開発を開始し、本年10月の発売をめざしている。

この製品により、過去の測定結果との比較や検査の時間の短縮が可能となるほか、上肢機能の回復状況を詳細に把握することができるため、リハビリテーションの質の向上につながることが期待されている。さらに作業療法士が治療の進捗(しんちょく)状況を把握できるだけでなく、患者自身が運動機能の回復具合を定量的なデータをもとに目に見える形で理解できるため、治療へのモチベーションアップにつながる。双方にとって良い効果を生む製品になる可能性は高い。

2013年には「ものづくり中小企業・小規模事業者試作機開発等支援補助金」に採択され、現在は医療現場での健常者および患者の基礎データの取得と実証実験を行い、実験の結果や使用者の声を拾い上げ、修正や操作性の向上に努めている。一方で、リハビリ関連の学会や展示会などに出展し、医師や作業療法士など医療の最前線に立つ人々の要望を広く集めている。

医療現場が求める細かなニーズに基づいた機能を追加した製品の発売に期待が寄せられている。

(大阪産業創造館 プランナー 田中良典)

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▲株式会社システムネットワークが開発したTrace Coder(トレースコーダー)

2014年07月22日
株式会社システムネットワーク
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