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【ナビバード長編】幾多の苦難乗り越え切り拓く起業家の道

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海外在住の個人消費者へ向けに日本の製品を販売するオンラインショップの運営・管理を行う株式会社ナビバード。「ずっとサラリーマン人生を送るつもりだった」と話す代表取締役の山中和也氏は、社内ベンチャー制度をきっかけに独立。その後、大手企業に助けられ、突き放されながら、会社をたくましく育てていった背景について聞いた。

 

>>> 海外在住者向けのECサイトを思いついたきっかけは何だったのでしょうか?

最初に勤めた自動車メーカーで、オーストラリア・メルボルンでの駐在が決まりました。身の回りのものは現地で買いそろえたらいいだろうと考えて、スーツケース一つで赴任しました。現地のお店を回って服を調達しようと思ったのですが、シャツの縫製はひどく、サイズも合いませんでした。そこで、大阪に住む両親に男性向け通販カタログを郵送してもらい、私が買いたい商品を親に伝えて、代理購入してもらいました。

それから親のところに届いた商品を国際郵便で送ってもらいました。親が通販に慣れていないこともありましたが、届くまで結局2、3カ月かかりました。こんなに苦労するということは、海外で暮らす日本人の中には身の回り品を手に入れるのに困っている人が多いんだろうなあと思っていました。

その後、転職した先がカタログ通販の会社でした。貿易が得意だったので、今度は輸入の部署を担当しました。居心地のいい会社でしたし、ずっとそこで骨をうずめるつもりでいて、独立しようなどという気持ちはさらさらありませんでした。

2000年ごろだったでしょうか。その会社が社内ベンチャー制度を導入しました。そのときに、オーストラリアに赴任したときのことを思い出したんです。インターネットを使って海外に住んでいる日本人から注文を受けて商品をドアツードアで届けるビジネスはどうかと提案をしました。会社は、国内の市場は縮小するのが目に見えていたので、その案が認められ、プロジェクトリーダーに任命されました。

 

>>> 2000年ごろというと、まだネットでの買い物がほとんど普及していない時期ですよね。

まだ黎明期でした。楽天が立ち上がって数年目の頃で、ネットでクレジット決済なんてまだ考えられなかった時期です。結果からいうと、3年半で会社には2億円投資してもらいましたが失敗に終わりました。3年以内に単年度黒字を出せなければ継続しないというルールだったんです。

私はネットでやりたかったのですが、会社はカタログを届けることにこだわりました。システムの構築を依頼したのは超大手の会社で、プロジェクトメンバーも他部署のベテランの方が配属され人件費もかさみました。ユーザーからは画期的なシステムと好評で売り上げも伸びかけていたところだったのでとても残念でした。

プロジェクトが終わって次の部署への辞令も出ていたのですが、悔しかったんですね。システムの構築、維持はもっと中小の会社にお願いして、最小限の人でやったらビジネスとして十分いけるはずだ、と。それで会社に、「事業を譲渡してほしい。スピンアウトして“山中商店”で再チャレンジしたい」と直談判して、承認してもらいました。2004年3月に退職し、7月には会社を作りました。

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>>>勝算はあった?

ダウンサイジングして再スタートを切りましたのでね。その時点でシミュレーションを重ねましたが、いけるという自信はありました。12月に通販サイト「JSHOPPERS.com」を開設しました。ところが、どうしてもプロモーションに経費がかかるんです。

海外の雑誌やネットに広告を打つのですが、その費用が高くて、3カ月ほどで資金が底をついてしまいました。気がついたら、会社の貯金通帳の残高が数百円。資金がなくなると仕入れもできなくなりますしね。もう悪循環です。

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2014年07月09日
株式会社ナビバード 代表取締役 
山中和也氏
2004年創業。「インターネットを通じて、日本の物品を世界に広めること」を経営理念に、海外向け専門のネット通販事業を展開している。
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