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100年錆びない先人の言葉で100年鉄を守る

機械工作から「鉄を守る」商いへ

錆や腐食から鉄を守る防食処理を専門とする新免鉄工所。同社が得意とする防食処理は、金属粉で鉄の表面をザラザラに削り下地を形成。そこへ耐食性のある塗料や溶かした金属を吹き付けて皮膜を作り、雨や潮風から鉄を守る。「丁寧に仕事をすれば100年間、鉄を健全な状態に維持できる」と四代目社長の謙一氏は自信を見せる。

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1916年、岡山県で鉄を使って農機具などをつくる鍛冶屋として創業。その後、大阪に拠点を移し、当時の大阪市電の車輪など機械工作の技術を習得する。戦争で一度工場は閉鎖するも、二代目が復員後に下請け業者として出入りしていた造船会社や電機メーカーで、表面処理の手法を教わったのがきっかけで防食処理を始める。

それ以来、橋梁の部材からテーマパークや競馬場の鉄柵など多くの仕事を手がけてきた。惑星探査機「はやぶさ」との通信に使用された長野県臼田宇宙空間観測所の大型パラボナアンテナの架台をはじめ、ハワイ島のマウナケア山頂上にある「すばる望遠鏡」の建設にも参画。巨大な望遠鏡を支える架台の防食処理を行った。

何が欠けても商売はできない

同社には受け継がれてきた理念がある。それは「仕入先や外注先を大切に」という二代目の言葉だ。「お互い良い時もあれば悪いときもある。あっちが安い、こっちが安いなどと安易に仕入先を変えてはいけない」と教えられてきた。

「1970年代にオイルショックによって防食処理に使う資材が日本中で不足していた時も、うちの仕入れ先は普段通りに資材を届けてくれた」。資材を手に入れられず困り果てた同業者から助けを求められると、快く融通した。「何が欠けても商売はできない」と、社員や顧客はもちろん、関わる人々と「お互い様」の精神で信頼関係を築いてきた。

防食処理を軸に塗装ニーズに応える

3年前、社長に就任してから、同社の強みである防食処理をベースに塗装まで請け負う体制を新たにつくった。これまで乾燥に時間がかかるために断っていた上塗り塗装の要望に応えるべく、大型乾燥炉を導入。また、この乾燥炉は焼付塗装や紛体塗装にも対応できるので、これまで手つかずだった装飾塗装のニーズも取りこぼさない。

2016年に創業100周年を迎える同社。「100年錆びないように真面目に仕事をするだけです。100年後の世界を見ることはできないが、私どもが携わった品物を子どもたちが使うわけですから」と謙一氏はその先を見据えている。

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▲創業者(右から3番目)と当時の従業員。

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▲1916年に創立した御幣島工場。

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▲2013年に建設された尼崎工場。

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▲高温で溶かした金属を吹き付ける。

2014年04月09日
株式会社新免鉄工所
代表取締役社長  
新免 謙一氏

事業内容/ブラスト、溶射、塗装など金属表面処理加工を行う。メッキ槽に入りきらない大きなサイズにも施工可能。持ち込みから出張工事まで幅広く対応している。

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